あけび蔓細工は、江戸時代末に岩木山麓の嶽温泉で湯治客向けの土産物として、周辺の山野に自生するあけびの蔓を使った炭籠や手提げ籠が作られたことに由来する津軽の編組工芸です。八甲田・十和田湖周辺や岩木山一帯で採れるあけびの蔓、また山ぶどうの皮を材料とし、蔓の選定から陰干し乾燥、水漬け、編み上げまで、すべての工程を職人が手作業で行います。丈夫で巧みな編目と自然な光沢が特徴で、使い込むほどに艶が増し手になじんでいくのが魅力です。明治期以降は国内外の展覧会にも出展されて評価を広げ、平成8年3月には青森県伝統工芸品に指定されました。現在も弘前市を中心に、山野で採れる自然素材ならではの風合いを生かした手提げ籠やざる、盆などが作られ続けています。
発祥
江戸時代末期、岩木山麓の嶽温泉で湯治客に向けた土産物として、周辺に自生するあけびの蔓を用いた炭籠や手提げ籠づくりが始まったのが起源とされる。会津の浪士が湯治の際に編組の技術を伝えたとする説も残っており、山間の湯治場から広まった素朴な手仕事が、やがて津軽地方一帯の風土に根づいた地場の手仕事へと育っていった。
歴史
明治期以降、あけび蔓細工は国内外の展覧会にも出展されるようになり評価を広げた。津軽の山野に自生するあけびの蔓を材料とする編物細工として弘前を中心に代々受け継がれ、平成8年3月には青森県の伝統工芸品に指定されている。現在も弘前市内のわずかな工房で、蔓の採取から仕上げまで手作業による製作が守り続けられている。
特徴
八甲田・十和田湖周辺や岩木山一帯で採れるあけびの蔓、また山ぶどうの皮を材料とし、並編みや透け感のあるこだし編みなど多様な編み模様を組み合わせる点が特徴。丈夫で巧みな編目と自然な光沢を持ち、使い込むほどに艶と手なじみが増していく耐久性の高さも魅力である。すべての工程が手作業で行われるため、同じ形の籠でも一つひとつ表情が異なる。
使用される素材
制作工程
- 1
蔓の選定
山野に自生するあけびの蔓を採取し、太さや長さをそろえて選別する。
- 2
陰干し・乾燥
採取した蔓を陰干しし、じっくりと乾燥させる。
- 3
水漬け・節取り
編む前に蔓を水に浸してしなやかさを戻し、節を削り整える。
- 4
底編み・胴編み・縁編み
底から胴、縁の順に編み上げ、籠の形を作り上げる。
- 5
手付け・仕上げ
持ち手を取り付け、端を切りそろえて仕上げる。
職人・工房
購入方法
- 手づくり工房あけびの里
- 弘前市城南のあけび蔓細工専門店。あけびのかごバッグが16,390円程度から、山ぶどうのかごバッグが65,780円程度からと幅広いサイズ・価格帯を扱う。購入先を見る →PR