瀬戸焼

Seto-yaki

瀬戸焼 1

画像: Wikimedia Commons

瀬戸焼は愛知県瀬戸市を中心に作られる陶磁器の総称で、常滑焼と並ぶ日本六古窯の一つに数えられます。起源は5世紀後半、現在の名古屋市東山丘陵にあった猿投窯での須恵器生産に遡り、12世紀末には日本で唯一、中世を通じて施釉陶器を焼き続けた「古瀬戸」の生産が始まりました。江戸時代後期の文化年間(1804〜1818年)には加藤民吉が肥前有田から磁器の製法を導入し、コバルト顔料で文様を描く染付磁器が発展、以降は陶器の「本業焼」と磁器の「染付焼」が並行して作られるようになりました。良質な木節粘土・蛙目粘土に恵まれ、鉄分の少ない白い素地が特徴で、日常食器から美術品まで幅広く生産されています。全国で焼き物を指す「せともの」の語源としても知られ、2017年には日本遺産に認定されました。国指定の伝統的工芸品には1977年の「赤津焼」、1997年の「瀬戸染付焼」があります。

発祥

瀬戸焼の起源は5世紀後半、現在の名古屋市東山丘陵一帯にあった猿投窯での須恵器生産に遡るとされます。12世紀末になると瀬戸周辺で独自に施釉陶器の生産が始まり、中世日本で唯一、釉薬をかけた陶器を焼き続けた産地として発展しました。この時代の製品は「古瀬戸」と呼ばれ、四耳壺や瓶子など仏具・日用品として各地へ流通しました。

歴史

鎌倉〜室町時代には山茶碗の量産に加え、鉄釉や文様を施した製品が全国に広がりました。江戸時代後期の文化年間(1804〜1818年)、加藤民吉が肥前有田で磁器の製法を学んで瀬戸に持ち帰り、コバルト顔料を用いた染付磁器の生産が本格化しました。以後、伝統的な陶器は「本業焼」、磁器は「染付焼」と呼び分けられ、赤津焼が1977年、瀬戸染付焼が1997年に国の伝統的工芸品に指定されています。

特徴

瀬戸は木節粘土・蛙目粘土という鉄分をほとんど含まない良質な陶土に恵まれ、白く美しい素地を活かした製品づくりが特徴です。赤津焼は灰釉・鉄釉・織部釉など7種の釉薬と12種の装飾技法を使い分ける多彩さを誇り、瀬戸染付焼はコバルト顔料による繊細な染付文様が持ち味です。全国的に陶磁器を「せともの」と呼ぶのは、瀬戸がそれほど広く流通した一大産地であったことに由来します。

使用される素材

木節粘土蛙目粘土呉須(コバルト顔料)

制作工程

  1. 1

    成形

    轆轤や型を使い、器や置物の形を作る。

  2. 2

    素焼き

    低温で一度焼き、生地を安定させる。

  3. 3

    染付・施釉

    染付焼はコバルト顔料で文様を描き、本業焼は灰釉・鉄釉などをかける。

  4. 4

    本焼き

    高温の窯で焼成し、器を完成させる。

主な産地
  • 愛知県瀬戸市(瀬戸地区・赤津地区・洞地区・品野地区など)

職人・工房

瀬戸本業窯(水野半次郎家)

江戸時代後期の創業から代々「水野半次郎」を名乗り、地元の粘土と釉薬を用いた伝統的な分業制で日用の器を作り続ける窯元。

公式サイト →

購入方法

瀬戸蔵セラミックプラザ
愛知県陶磁器工業協同組合が運営するアンテナショップ。窯元直売価格で瀬戸焼を扱うほか、地元作家によるギャラリーコーナーもある。購入先を見る →PR
品野陶磁器センター「暮らしのうつわ」
道の駅瀬戸しなの隣接の窯元直売店で、常時5,000種類以上の瀬戸焼を直売価格で扱う。購入先を見る →PR

体験施設

品野陶磁器センター陶芸教室

愛知県瀬戸市品野町1-126-2

要予約、電動ろくろ・手びねり体験2,200円程度〜(焼成代込み、所要約2時間)

詳細を見る →
#陶磁器#せともの#赤津焼#瀬戸染付焼#日本六古窯