
楽焼は、桃山時代に樂家初代長次郎が千利休の侘茶の思想を受けて創案した手づくねの茶碗を源流とする陶芸で、京都で450年以上受け継がれてきた。轆轤を使わず、手とへらだけで一椀ずつ成形し、低い火度で焼き上げる技法が特徴で、装飾を排したおおらかな造形と、掌に包み込むような柔らかい風合いが茶人に愛されてきた。技術のルーツは中国明時代の三彩陶にあるとされ、長次郎の父と伝わる渡来人・阿米也がその技法を伝えたと考えられている。樂家は初代長次郎から現在の十六代まで一子相伝で受け継がれ、各代当主が個性豊かな作風を打ち出してきた点も他の陶芸には見られない特色である。今日では樂家本流の樂焼のほか、これに倣った赤楽・黒楽の茶碗を手掛ける窯元も京都に複数存在する。
発祥
楽焼は桃山時代(16世紀後半)、樂家初代長次郎によって始められたとされる。千利休が理想とした「侘茶」にふさわしい茶碗として、轆轤を使わず手とへらのみで成形する新しい茶碗が生み出された。技術的なルーツは中国明時代の三彩陶にあるとされ、長次郎の父と伝わる渡来人・阿米也がその技法を伝えたと考えられている。
歴史
天正年間(1579年頃)に樂茶碗の製作が始まったと推定され、以来樂家は初代長次郎から現在の十六代まで一子相伝で450年以上続いている。各代の当主はそれぞれ独自の作風を追求し、樂家第14代吉左衞門は昭和53年(1978)に樂美術館を開設して歴代作品や関連資料を公開してきた。
特徴
轆轤を使わず、手とへらだけで一椀ずつ丁寧に成形する「手づくね」の技法が最大の特徴で、低い火度で焼成することで柔らかく温かみのある風合いが生まれる。装飾を排した簡素な造形は、侘茶の精神を体現するものとして茶人に高く評価されている。樂家当主の作品を中心とした本来の「樂焼」に加え、これに倣う窯元による赤楽・黒楽の茶碗も広く親しまれている。
技法
手づくね成形
轆轤を使わず、手とへらだけで土を成形する技法。一椀ごとに表情が異なる、温かみのある造形が生まれる。
焼成
窯の中で一碗ずつ焼き上げる技法。赤楽は比較的低温で、黒楽は高温で焼成した後急冷するなど、色によって焼き方が異なる。
使用される素材
職人・工房
購入方法
- 宇野商店
- 京都市東山区祇園町南側582に店を構える明治33年創業の茶道具店。樂茶碗を中心に茶道具・美術工芸品を展示販売する。購入先を見る →PR
体験施設
樂美術館
京都市上京区油小路通一条下る
樂家歴代の樂茶碗や茶道工芸美術品を展示。開館時間10:00〜16:30(入館は16:00まで)、拝観料は展覧会により一般900円程度〜、月曜休館(祝日の場合は開館)。
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