
小石原焼は福岡県朝倉郡東峰村の小石原地区一帯で焼かれる陶器で、経済産業大臣指定伝統的工芸品です。1682年、筑前福岡藩3代藩主・黒田光之が、当時焼き物の産地として栄えていた伊万里にならい、陶工を招いて窯を開かせたのが起源とされています。開窯当初は磁器も焼かれていましたが、次第に日用の陶器づくりが主流となり、約340年にわたり技術が受け継がれてきました。最大の特徴は、ろくろを回しながら刃先を当てて規則的な削り目を生む「飛び鉋」や、刷毛で模様を描く「刷毛目」など、道具と手の動きから生まれる幾何学的な文様です。「用の美」を体現する暮らしの器として民藝運動の中でも高く評価され、1975年には陶磁器として日本で初めて国の伝統的工芸品に指定されました。現在も約50の窯元が集まり、春と秋には産地最大の陶器市「民陶むら祭」が開催されます。
発祥
小石原焼の起源は1682年(天和2年)、筑前福岡藩3代藩主・黒田光之が、当時磁器の生産で栄えていた伊万里にならって焼き物づくりを興そうと、陶工を招いて小石原の地に窯を開かせたことにあるとされています。開窯当初は磁器も焼かれていましたが、地元で採れる陶土の性質に合わせて、次第に日用の器を中心とした陶器づくりへと移っていきました。
歴史
小石原焼は江戸時代から現在まで約340年にわたり、日用の器を焼く産地として発展してきました。1958年のブリュッセル万国博覧会でグランプリを受賞し、1961年には日本民藝館小石原分館が設立されるなど、柳宗悦らの民藝運動を通じて「用の美」を体現する暮らしの器として全国的に高く評価されるようになりました。1975年には陶磁器として日本で初めて国の伝統的工芸品に指定されています。
特徴
小石原焼の特徴は、ろくろを回しながら刃先を当てて連続した削り目を生み出す「飛び鉋」、刷毛で規則的な模様を描く「刷毛目」をはじめ、櫛目・指描き・流し掛け・打ち掛けなど、道具と手の動きが生む素朴で温かみのある幾何学文様にあります。華美な装飾を避け、日常づかいの器としての丈夫さと使いやすさを重視してきた点も特色で、素朴な土の味わいと規則的な模様の組み合わせが、暮らしに寄り添う「用の美」として親しまれています。
技法
飛び鉋
化粧土をかけた生地をろくろで回転させながら、湾曲した金属製の鉋を当てて連続的に削り、跳ねるような規則的な文様を生み出す技法。
刷毛目
ろくろを回しながら刷毛で化粧土を塗り重ね、同心円状の模様を描く技法。素朴で温かみのある表情を生む。
使用される素材
制作工程
- 1
土づくり
地元で採れる陶土を精製し、成形しやすいよう調整する。
- 2
成形
ろくろで日用の器の形に挽き上げる。
- 3
化粧掛け
生地に白い化粧土を掛け、飛び鉋や刷毛目の文様を施す下地をつくる。
- 4
文様付け
ろくろを回しながら鉋や刷毛を当て、飛び鉋・刷毛目などの模様を生み出す。
- 5
施釉・焼成
灰釉などを掛けて登り窯や窯で焼成し、素朴な味わいの器に仕上げる。
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職人・工房
購入方法
- 小石原焼伝統産業会館
- 4つの展示室に51軒の窯元の代表作と窯元プロフィールを紹介する施設。販売コーナーもあり、産地の器を見比べて購入できる。購入先を見る →PR
- 民陶むら祭(陶器市)
- 春(5月)と秋(10月)の年2回、約40の窯元が一斉に窯開きを行う産地最大の陶器市。人口約2,000人の東峰村に例年10万人前後が訪れ、通常より手頃な価格で器が並ぶ。
体験施設
小石原焼伝統産業会館 陶芸体験
福岡県朝倉郡東峰村小石原730-9
手びねり1,920円程度〜、電動ロクロ3,570円程度〜、絵付け970円〜2,690円程度など。要予約(電話0946-74-2266)。
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