
こぶ志焼は、北海道岩見沢市の「こぶ志窯」で焼かれる陶器で、道内で最も古い歴史を持つ民窯(日常づかいの器を焼く窯)として知られています。1946年(昭和21年)、窯業技術者であった初代・三秋(みあき)が、妻の実家のある岩見沢の地に開窯したのが始まりです。初窯を焚いた折に辛夷(こぶし)の花が咲いていたことから「こぶ志窯」と名付けられました。開窯当時の北海道は陶芸不毛の地とされ、土づくりから釉薬、焼成まですべてを手探りで確立せねばならなかったことが、かえって独自の作風を育みました。中でも藍色を基調とした「海鼠釉(なまこゆう)」は、創窯間もない頃から安定した発色を得られたことで評判となり、こぶ志焼を代表する釉調として現在まで受け継がれています。二代目・山岡憬のあとを継ぎ、現在は山岡千秋を中心に、道内産原料を用いた土づくりなど新たな取り組みも進められています。
発祥
こぶ志焼は1946年(昭和21年)、窯業技術者であった初代・三秋が、妻の実家がある北海道岩見沢市に開窯したのが始まりです。初窯を焚いた際、北国に春の訪れを告げる辛夷(こぶし)の花が咲いていたことにちなみ、「こぶ志窯」と名付けられました。北海道内では最も古くから続く民窯とされ、開窯当初から日常づかいの器づくりに取り組んできました。
歴史
創窯当時の北海道には陶芸の伝統や産地がほとんどなく、土づくりから釉薬の調合、焼成まですべてを一から確立する必要がありました。こうした制約の中で試行錯誤を重ねた結果、藍色系の発色が安定して得られる「海鼠釉」が確立され、こぶ志焼を代表する技法として評判を呼びました。二代目・山岡憬が引き継いで作風を発展させ、2018年の逝去後は山岡千秋が中心となり、道内原料100%の土づくりなど新しい取り組みを続けながら伝統を継承しています。
特徴
藍色を基調とした「海鼠釉」を用いた器がこぶ志焼の代名詞で、釉薬の重なり具合により深みのある色合いの変化を楽しめる点が特徴です。開窯以来、土づくりから焼き上げまで一貫して手がける姿勢を貫いており、北海道の風土に根ざしたものづくりを意識した作風が受け継がれています。日常づかいの食器を中心に、飾らない実用の美を追求している点も特色です。
使用される素材
制作工程
- 1
土づくり
道内産原料を用いるなど、開窯以来こだわってきた土づくりから作業を始める。
- 2
成形
轆轤や手びねりで器の形を整える。
- 3
施釉・焼成
海鼠釉などの釉薬をかけ、窯で焼き上げて独特の藍色の発色を引き出す。
| 主な産地 |
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職人・工房
こぶ志陶苑(こぶ志窯)/山岡千秋
1946年開窯の道内最古参とされる窯元。二代目・山岡憬のあとを継ぎ、山岡千秋が道内原料100%の土づくりなど新たな取り組みを進めながら海鼠釉の技を受け継いでいる。
公式サイト →購入方法
- こぶ志陶苑(BASE公式通販)
- 海鼠釉の茶碗や皿など、こぶ志窯の日常づかいの器をオンラインで購入できる公式通販サイト。購入先を見る →PR
- こぶ志陶苑 直売店
- 岩見沢市5条東の窯元に併設された直売店で、海鼠釉をはじめとする各種作品を実際に手に取って選び購入できる。購入先を見る →PR
体験施設
よくある質問
Q. こぶ志焼の名前の由来は何ですか。
A. 1946年の開窯時、初窯を焚いた際にちょうど辛夷(こぶし)の花が咲いていたことにちなみ、「こぶ志窯」と名付けられたのが由来です。