会津本郷焼

Aizu-Hongo-yaki

会津本郷焼 1

画像: Wikimedia Commons

会津本郷焼は福島県会津美里町を産地とする陶磁器で、東北最古の窯場として約400年の歴史を持つ国指定伝統的工芸品です。起源は1593年、会津若松城主・蒲生氏郷が城の屋根瓦を焼かせたことにさかのぼり、1645年には会津藩主・保科正之が尾張瀬戸の陶工・水野源左衛門を招いて本格的な陶器づくりが始まりました。さらに1800年頃、佐藤伊兵衛が肥前有田で磁器の製法を学び持ち帰ったことで、同じ産地で陶器と磁器の両方を焼くという全国でも珍しい特徴を備えるに至りました。現在も本郷地区には十数の個性豊かな窯元が点在し、流し釉を用いた流紋焼をはじめ、日用の器から美術品まで幅広い作品が作られています。毎年8月第1日曜には夜明け前から始まる「せと市」が開かれ、県内外から多くの人が掘り出し物を求めて訪れる会津の夏の風物詩となっています。

発祥

会津本郷焼の起源は1593年、会津若松城主・蒲生氏郷が城の改修にあたり播磨国から瓦工を招いて屋根瓦を焼かせたことに始まるとされます。本格的にやきものが焼かれるようになったのは1645年で、会津藩主・保科正之が尾張国瀬戸出身の陶工・水野源左衛門を招き、本郷村で発見された陶土を用いて陶器製造を開始しました。

歴史

その後、1800年頃に陶工・佐藤伊兵衛が肥前有田に潜入して磁器の製法を習得し持ち帰ったことで、会津本郷でも磁器の生産が始まりました。これにより同じ産地で陶器と磁器の両方を焼くという全国的にも珍しい体制が確立され、東北最古の窯場として400年以上にわたり技術が受け継がれてきました。明治33年創業の流紋焼をはじめ、近代以降も新たな窯元が加わりながら産地として発展を続けています。

特徴

最大の特徴は、陶器と磁器の両方を同じ産地で製作している点で、これは全国的にも珍しい例です。陶器は素朴で温かみのある風合い、磁器は呉須による染付や色絵など多彩な絵付けが持ち味です。中でも流紋焼は釉薬を流しかけて焼成中に釉が溶けて流れる「流し釉」の技法で独自の紋様を生み出すことで知られています。

使用される素材

本郷産陶土陶石(磁器原料)呉須釉薬

制作工程

  1. 1

    土づくり・成形

    陶土や陶石を精製し、ろくろや型で器の形を作る。

  2. 2

    素焼き

    低温で一度焼き、生地を安定させる。

  3. 3

    絵付け・施釉

    呉須による染付や色絵で文様を施し、釉薬をかける。流紋焼では釉を流しかける。

  4. 4

    本焼き

    高温の窯で焼成し、陶器・磁器それぞれの風合いを完成させる。

主な産地
  • 会津美里町本郷地区

職人・工房

宗像窯

1718年創業と伝わる本郷地区最古参の窯元のひとつ。福岡・宗像大社の布教師を先祖に持ち、白鳳山で採れる的場陶土や地元産の自然灰を使い、一つひとつ手作りで作陶している。

公式サイト →

流紋焼

明治33年(1900年)創業、会津本郷焼で最大規模の窯元。色とりどりの釉薬を流しかけ、高温で溶けて流れる紋様を生み出す「流し釉」の技法で知られる。

公式サイト →

購入方法

会津本郷陶磁器会館
本郷地区の窯元の作品を集めて展示・販売する拠点施設。窯元ごとの特色を見比べながら購入できる。
会津本郷せと市
毎年8月第1日曜、夜明け前の午前4時から開催される陶器市。会津本郷焼をはじめ県内外の窯元が出店し、約3万人が掘り出し物を求めて訪れる。

体験施設

流紋焼 絵付け体験

福島県大沼郡会津美里町川原町1933

要予約、所要約40分、湯呑み・皿850円程度〜、コーヒーカップ900円程度〜(送料別途)

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