栃尾の油揚げ

Tochio Aburaage

栃尾の油揚げ 1

画像: Wikimedia Commons

栃尾の油揚げは、新潟県長岡市栃尾地域で作られている大判の油揚げで、地元では方言で「あぶらげ」と呼ばれます。長さ20〜22cm、幅6〜8cm、厚さ3cmほどと一般的な油揚げの3倍以上の大きさがあり、外はカリッと、中はふっくらとした食感が特徴です。低温と高温の二つの鍋で二度揚げし、揚げ上がりに金串を刺して油を切るため、中央に串の穴が残ります。起源は江戸時代中期にさかのぼるとされます。火伏せの神として信仰を集めた秋葉三尺坊大権現の参詣者向けの土産として考案されたという説と、栃尾の馬市で馬喰(ばくろう、家畜の仲買人)が酒の肴にしたという説があります。現在、栃尾地域には15を超えるあぶらげ店があり、焼いてしょうが醤油で食べるほか、煮物や、中に具を詰めて焼く料理にも使われます。

発祥

由来には主に二つの説があります。一つは宝暦8年(1758年)頃、火伏せの神として信仰された秋葉三尺坊大権現の別当・常安寺の住職(神官とする資料もあります)が、参詣者向けの土産を豆腐屋の林蔵に依頼したという説です。林蔵は江戸の豆腐屋で修業し、栃尾の大豆と水を生かしたあぶらげを考案したと伝えられます。もう一つは、栃尾の馬市で売買が成立した際の酒の肴として生まれたという説です。

歴史

江戸時代中期の秋葉三尺坊大権現には、佐渡や上州(群馬県)、会津(福島県)など遠方からも参詣者が訪れていました。一方、栃尾では越後の三大馬市に数えられる馬市が開かれ、馬喰たちが手づかみで豪快に食べられ、腹も満たせるようにと、次第に今の大きさになったといわれます。現在では、秋葉神社の土産として始まり、馬喰の酒の肴としても広まったとする見方が有力とされています。

特徴

最大の特徴は、低温と高温の温度の異なる二つの鍋で1回ずつ揚げる二度揚げです。これにより中までふっくらと揚がり、表面はカリッと仕上がります。揚げた後は、フェンシングの剣のような長い金串に10枚ほどをまとめて刺して油を切ります。中央に残る穴はこの串の跡で、穴から熱が逃げることで全体の縮みが抑えられ、厚みが保たれるといわれます。

食文化

焼いてしょうがや大根おろし、からしなどの薬味を添え、つけ醤油で食べるのが定番です。煮物にしたり、中に具材を詰めて焼いたりと家庭料理にも幅広く使われます。地元の店では揚げたてをその場で味わえるところもあります。

有名店

栃尾の油揚げ 豆撰

新潟県長岡市栄町2-8-26

国産大豆にこだわり、復活させた栃尾産大豆や伝統の「生搾り製法」で油揚げを作る店。イートインでは揚げたての油揚げセットが510円程度で、栃尾寿司弁当もあります。油揚げづくりの体験も行っています。

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佐藤豆腐店

新潟県長岡市金町2-3-11

創業約100年のあぶらげ店。本店のほか、道の駅R290とちお内に「揚げ処さとう」(新潟県長岡市栃尾宮沢1764)を構えています。生地がぎっしり詰まったあぶらげで、1枚160円程度〜。通信販売にも対応しています。

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栃尾の油揚げ 毘沙門堂本舗

新潟県長岡市北荷頃1121-5

テレビ番組で紹介されたこともある栃尾のあぶらげ店で、長岡観光ナビの特集でも取り上げられています。営業は10時から18時、水曜日が定休日です。

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よくある質問

Q. 「栃尾の油揚げ」はどう読むのですか?

A. 地元栃尾では油揚げを方言で「あぶらげ」と呼ぶため、「とちおのあぶらげ」と読むのが一般的です。長岡市の観光サイトでも読み方は「あぶらげ」と紹介され、「栃尾あぶらげ」と表記されることもあります。

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