たこ焼き

Takoyaki

たこ焼き 1

画像: Wikimedia Commons

たこ焼きは、だしや卵で溶いた小麦粉の生地に、ぶつ切りのタコや天かすを入れて丸く焼き上げる大阪の粉もの(小麦粉を使った料理)です。丸いくぼみが並ぶ専用の鉄板で焼き、外は香ばしく、中はとろりとした食感に仕上げます。ソースや青のり、削り節をかけて食べるのが定番です。ルーツは、明治末期から大正時代に駄菓子屋や縁日で子どもに人気だった「ちょぼ焼き」や、その後の「ラジオ焼き」にあるとされます。昭和初期、ラジオ焼きの具にタコを使ったものが大阪市内で売られ始めました。大阪市西成区の「会津屋」は、昭和10年(1935年)にタコ入りのたこ焼きを生んだ元祖として知られます。当初は何もつけずに食べていましたが、戦後に濃厚ソースが登場し、今のスタイルが定着したといわれます。府内ではたこ焼き器を持つ家庭も多く、大阪府民のソウルフードとして親しまれています。

発祥

たこ焼きの源流とされるのが「ちょぼ焼き」です。半円のくぼみを作った銅板や鉄板に水で溶いた小麦粉を流し、コンニャクや紅しょうが、ネギなどを入れて焼いたものでした。生地に醤油を入れて味をつけ、駄菓子屋や縁日の屋台で子ども向けに売られていました。大正末期にラジオ放送が始まると、文明の最先端だったラジオから名を取った屋台食「ラジオ焼き」が登場します。このラジオ焼きの具をタコに替えたものが、たこ焼きの始まりとされます。

歴史

会津屋の初代・遠藤留吉さんは、昭和8年(1933年)に牛すじ肉やコンニャクを入れた「ラヂオ焼」を売り出しました。昭和10年(1935年)、客の「明石はタコが入っとるで」という言葉をヒントに、タコと味付きの生地で焼くたこ焼きを考案したと伝わります。戦後、濃厚ソースが生まれると、ソースや青のり、削り節をかけ、舟形の器に乗せてつまようじを添える形が広まりました。大阪観光局は、町にたこ焼き店が増え始めたのは昭和30年代からと紹介しています。

特徴

生地は薄力粉をだしと卵で溶いたもので、水分が多くゆるいのが特徴です。熱した鉄板のくぼみに生地をたっぷり流し、15mmほどに切ったタコと天かすを入れます。縁が焼けてきたら、先のとがった道具でくるくると返し、はみ出た生地を巻き込みながら球形に整えます。焼き上がりにソースを塗り、青のりと削り節をふるのが基本です。マヨネーズをかけたり、ソースをかけずにだしの味だけで食べさせたりと、店ごとに個性があります。

主な食材

小麦粉(薄力粉)だし卵ゆでダコ天かすネギ・紅しょうがソース・青のり・削り節・マヨネーズ

食文化

大阪では手軽な軽食として日常的に食べられ、府内にはたこ焼き器を持つ家庭が多いとされます。ミナミの道頓堀周辺にはたこ焼き店が軒を連ね、観光客の食べ歩きの定番です。日本コナモン協会などの団体も、たこ焼きを含む鉄板の粉もの文化を国内外に広めています。

家庭料理との違い

家庭では電気やガスのたこ焼き器で、市販のたこ焼き粉を使って手軽に焼くことが多いです。専門店では、熱伝導のよい銅板を使って強火で一気に焼き上げる店や、数種類のだしや山芋を生地に配合する店など、それぞれに工夫があります。会津屋のように、生地に味をつけてソースなしで食べさせる店もあります。

有名店

たこ焼発祥のお店 会津屋 玉出本店

大阪府大阪市西成区玉出西2-3-1

昭和8年(1933年)創業で、たこ焼きの元祖として知られる店です。初代・遠藤留吉さんが考案した「ラヂオ焼」から始まり、昭和10年にタコ入りのたこ焼きが生まれました。だしと醤油で味をつけた生地で焼き、ソースをかけずにそのまま食べるのが特徴です。

たこ焼道楽 わなか 千日前本店

大阪府大阪市中央区難波千日前11-19

なんばグランド花月の近くにある立ち食いのたこ焼き店です。熱伝導率のよい銅板を使い、強火で一気に焼き上げることで、外はカリッと、中はとろりとした食感に仕上げます。特製ソースのほか、釜炊きの塩で味わうたこ焼きもあります。

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大阪アメリカ村 甲賀流 本店

大阪府大阪市中央区西心斎橋2-18-4

1974年創業で、アメリカ村の三角公園前にある店です。網目状にマヨネーズをかけるスタイルの発祥の店ともいわれます。生地に7種類のだしと山芋を合わせており、定番の「ソースマヨ」は10個600円程度です。

瓢月堂「たこパティエ」株式会社瓢月堂が手がける、たこ焼きの味わいを菓子にした大阪土産です。ソースや青のり、かつお節の風味に、クルミやキャラメリゼの甘さを合わせています。新大阪駅や大阪駅、関西国際空港などで販売され、12個入り778円程度からです。

よくある質問

Q. たこ焼きと明石焼はどう違うのですか?

A. 明石焼は兵庫県明石市の名物で、卵を多く使ったやわらかい生地でタコを包み、だしに浸して食べます。大阪のたこ焼きは、焼き上げたものにソースや青のりをかけて食べるのが一般的です。会津屋のたこ焼きは、明石ではタコを入れているという客の話をヒントに生まれたと伝わります。

Q. 昔のたこ焼きにはソースがかかっていなかったのですか?

A. はい。誕生した当初は、生地に味をつけて何もつけずに食べていたとされます。ソースや青のり、削り節をかけるスタイルが広まったのは戦後で、お好み焼きの影響を受けたものともいわれます。元祖とされる会津屋では、今もソースなしのたこ焼きを出しています。

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