しもつかれ

Shimotsukare

しもつかれ 1

画像: Wikimedia Commons

しもつかれは、正月の残り物である塩引き鮭の頭と節分の残り福豆(大豆)、大根・にんじんのおろし、酒粕などを一緒に煮込んだ、栃木県を中心とする北関東の郷土料理です。旧暦2月最初の午の日「初午」に、赤飯とともにお稲荷さんに供える行事食として、江戸時代以前から各家庭で作られてきたと伝わります。鎌倉時代の説話集にも類する料理の記述があるとされるほど歴史が古く、7軒分のしもつかれを食べると無病息災になるという言い伝えも残っています。独特の見た目と発酵由来の酸味のある味わいから好みが分かれる料理としても知られますが、節分や正月の残り物を無駄なく使い切る先人の知恵が詰まった料理として、2023年には文化庁の「100年フード」伝統部門に認定されました。現在も家庭や直売所で受け継がれ、栃木県の食文化を象徴する存在です。

発祥

しもつかれの起源は古く、鎌倉時代の説話集「宇治拾遺物語」にも類する記述があるとされるほど歴史が古い料理です。名前の由来には諸説あり、「下野国(現在の栃木県)の家々でつくられる料理」を意味する「下野(しもつけ)家例(かれい)」から転じたとする説や、酢を用いた漬け込み料理を意味する「酢み漬れ」がなまったとする説などが伝えられています。

歴史

旧暦2月最初の午の日である「初午」に、しもつかれを新しい藁苞に入れ、赤飯とともに稲荷神社に供えて火の用心・家内安全を祈る風習が北関東一帯に根付いていました。鮭の頭には邪気を払う力があるとされ、節分の残り豆も「魔滅(まめ)」に通じる縁起物とされたことから、しもつかれは正月・節分の名残りを活かした縁起料理として代々受け継がれてきました。2023年、文化庁の「100年フード」伝統部門に認定され、次世代へ継承すべき食文化として改めて注目されています。

特徴

塩引き鮭の頭、正月に余った大豆、大根・にんじんを鬼おろしと呼ばれる粗目のおろし器ですりおろしたもの、酒粕を一緒に長時間煮込むのが基本の作り方です。素材の風味と酒粕の発酵由来の酸味が合わさった独特の味わいと、粗くすりおろした野菜のごろごろとした食感が特徴で、家庭ごとに具材の配分や煮込み時間に違いがあります。

主な食材

塩引き鮭の頭大豆大根にんじん酒粕油揚げ

食文化

節分の残り豆と正月の塩引き鮭の頭を無駄なく使い切る先人の知恵から生まれた料理で、初午の稲荷信仰と結びついた行事食として代々受け継がれてきました。北関東の農村部では、隣近所と分け合って食べる風習も残っています。

家庭料理との違い

家庭では正月・節分の残り物を活用してつくる行事食としての性格が強く、鬼おろしを使った粗い食感や酒粕の配合など、各家庭に伝わる独自のレシピが今も守られている点が特徴です。

道の駅ばとうのしもつかれ那珂川町の道の駅ばとうでは、レストラン特製のしもつかれが12月中旬から翌年3月上旬にかけて直売所に並ぶ人気商品で、1パック450円程度〜。地元の家庭の味を手軽に持ち帰ることができる。購入先を見る →PR

よくある質問

Q. しもつかれの見た目が独特なのはなぜですか。

A. 鮭の頭や大豆、粗くすりおろした大根・にんじんをそのまま煮込むため、素材の形が残った独特の見た目になります。もともと正月・節分の残り物を余さず使い切る料理であることが理由で、味付けよりも縁起や無病息災の願いが重視されてきました。

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