
しじみ汁は、琵琶湖にのみ生息する固有種セタシジミを使った味噌汁で、滋賀県内で広く親しまれてきた郷土料理です。セタシジミはヤマトシジミなどに比べて殻がふっくらと大きく肉厚で、身にコクがあるのが特徴です。昭和40年代ごろまでは県内のどの家庭でも味噌汁やしぐれ煮、しじみ飯として日常的に食べられており、琵琶湖の恵みを象徴する食材でした。近年は湖岸の砂地の減少など環境の変化により漁獲量が大きく減少し、資源保護の取り組みが進められています。旬は12月から4月ごろで、身が締まって美味しくなることから「寒シジミ」とも呼ばれ、この時期には県内のスーパーや小売店にも並びます。
発祥
セタシジミは琵琶湖とその流入河川にのみ生息する固有種で、太古の昔から湖国の人々の食卓を支えてきました。琵琶湖の水産資源として古くから漁が行われ、湖辺の集落では手軽に手に入る食材として味噌汁に仕立てる食べ方が自然と定着したと考えられています。
歴史
昭和40年代ごろまでは、しじみを使った味噌汁やしぐれ煮、しじみ飯は家庭の味として県内で広く食べられており、琵琶湖の特産品としても知られていました。その後、湖岸の砂地の減少などの環境変化により生息場所が狭まり、漁獲量が激減しています。現在は貴重な資源として、稚貝の放流や漁獲規制など保護の取り組みが行われています。
特徴
だしを効かせすぎず、しじみ自体の旨みと出汁を味噌汁で引き立てるのが基本的な作り方です。セタシジミは身が大きくコクがあるため、少ない個数でも十分な旨みが出るとされます。青ねぎなどの薬味を添えて、しじみの風味をシンプルに味わうのが一般的です。
主な食材
食文化
琵琶湖の湖辺で暮らす人々にとって、しじみは身近に採れる食材でした。旬の12月から4月にかけては「寒シジミ」として県内のスーパーにも並び、家庭の食卓に季節を告げる料理として親しまれています。
家庭料理との違い
家庭では手軽に作れる味噌汁として親しまれる一方、料亭ではしじみの旨みを活かした釜めしや会席料理の一品として提供されることが多く、より丁寧な出汁の取り方や盛り付けで供される点が異なります。
有名店
小松家
滋賀県大津市石山寺3-1-17
石山寺門前の蕎麦店。ざるそばとしじみご飯をあわせたセットが人気