小布施の栗菓子

Obuse Chestnut Confections

小布施の栗菓子 1

画像: Wikimedia Commons

小布施の栗菓子は、長野県北部の上高井郡小布施町で作られる、地元の栗を使った和菓子の総称です。小布施の栗の栽培は室町時代にさかのぼるとされ、水はけのよい扇状地の酸性の土が栗の生育に合っていました。江戸時代には品質のよい栗が将軍家への「献上栗」とされ、「小布施栗」の名が広まりました。栗菓子の始まりは1808年(文化5年)で、桜井甘精堂の初祖・桜井幾右衛門が「栗落雁(くりらくがん)」を作ったのが最初とされます。その後、栗ようかんや栗かの子が生まれ、明治時代には缶詰の技術で一年中味わえるようになりました。現在も町の中心部には栗菓子の老舗が軒を連ね、栗おこわやモンブランなど新しい栗の味も楽しめます。秋の新栗の季節には、多くの観光客でにぎわいます。

発祥

小布施の栗の栽培は、室町時代に始まったと伝えられます。荻野常倫という人物が、丹波国(現在の京都府と兵庫県の一部)から栗を取り寄せて植えたのが起こりとされます。小布施は水はけのよい扇状地で、土は酸性のため多くの作物には向きませんでしたが、栗の生育には適していました。江戸時代には評判が高まり、厳選された栗が将軍家への「献上栗」とされました。

歴史

栗菓子の歴史は、1808年(文化5年)に桜井甘精堂の初祖・桜井幾右衛門が栗落雁を作ったことに始まるとされます。1819年(文政2年)には栗だけを使った栗ようかんが生まれました。1892年(明治25年)には、栗あんに栗の蜜漬けを加えた栗かの子が作られています。明治時代には缶詰の技術が取り入れられ、栗菓子を一年中販売できるようになりました。

特徴

栗落雁は、栗を粉にして木型に詰め、押し固めて作る干菓子です。栗ようかんは栗と砂糖、寒天で作られ、栗の風味がしっかりと感じられます。栗かの子は、栗あんの中に蜜漬けの栗の粒を入れたもので、栗と砂糖だけで栗あんを仕込む老舗もあります。どの菓子も、栗そのものの味わいを生かしているのが特徴です。

主な食材

小布施栗などの栗砂糖寒天(栗ようかん)もち米(栗おこわ)

食文化

小布施では、江戸時代や明治時代から続く老舗が町の中心部に集まり、栗菓子が町の名物として定着しました。店舗に甘味処や食事処を併設する店も多く、栗おこわや栗あんしるこ、季節限定の栗の点心なども味わえます。毎年秋の新栗の季節には、限定の菓子を求めて多くの人が訪れます。

家庭料理との違い

小布施の老舗は、栗菓子の要となる栗あんを自分の店で仕込んでいる点に特徴があります。栗と砂糖だけで栗あんを練る店や、国産栗100%の自家製仕込みにこだわる店など、それぞれに方針があります。店ごとに栗の風味や甘さの加減が異なるため、食べ比べも楽しめます。

有名店

桜井甘精堂 本店

長野県上高井郡小布施町小布施774

1808年に栗落雁を作り、小布施で最初に栗菓子を手がけたとされる老舗です。栗落雁や栗ようかん、栗かの子など伝統の栗菓子を扱い、純栗かの子は1缶1,620円程度です。近くには直営の食事処や甘味処もあります。

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竹風堂 小布施本店

長野県上高井郡小布施町小布施973

1893年(明治26年)創業の栗菓子店で、国産栗100%の自家製仕込みにこだわっています。併設の飲食スペースでは、1972年(昭和47年)からの定番「栗おこわ山家定食」を2,310円程度で味わえます。栗あんしるこや、栗あん入りのどら焼山も人気です。

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小布施堂 本店

長野県上高井郡小布施町小布施808

1755年(宝暦5年)創業の桝一市村酒造場を前身とし、明治時代に栗菓子づくりを始めた老舗です。栗と砂糖だけで仕込んだ栗あんを使う栗鹿ノ子は、小サイズで1,728円程度です。日本料理の食事処も併設しています。

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栗鹿ノ子(小布施堂)栗と砂糖だけで練った栗あんに、粒の栗を加えた小布施堂の代表的な栗菓子です。缶入りで日持ちがよく、贈り物にも選ばれています。小サイズは1,728円程度で、小布施堂本店などで購入できます。
純栗かの子(桜井甘精堂)小布施で最初に栗菓子を作ったとされる桜井甘精堂の栗かの子です。缶入りで、1缶1,620円程度です。桜井甘精堂は小布施町内の本店のほか、長野駅の駅ビル内などにも店を構えています。

よくある質問

Q. 小布施の栗菓子はいつから作られているのですか?

A. 1808年(文化5年)に、桜井甘精堂の初祖・桜井幾右衛門が栗落雁を作ったのが始まりとされます。その後、1819年に栗ようかん、1892年に栗かの子が生まれました。200年以上の歴史を持つ菓子です。

Q. 栗落雁とはどんなお菓子ですか?

A. 栗を粉にして木型に詰め、押し固めて作る干菓子です。1808年に桜井甘精堂の初祖が考案し、小布施の栗を使った最初の菓子とされます。小布施の栗菓子の歴史の出発点となった、由緒ある菓子です。

Q. 岐阜県の栗きんとんとは何が違いますか?

A. 岐阜県中津川市などの栗きんとんは、蒸した栗を裏ごしして砂糖と合わせ、茶巾で絞った菓子です。小布施の栗菓子は、栗落雁や栗ようかん、缶入りの栗かの子など種類が多く、日持ちする品が多いのが特徴です。

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