
奈良漬は、白瓜などの野菜を酒粕に繰り返し漬け込んで作る、奈良発祥の粕漬けです。平城京跡から発掘された長屋王邸跡の木簡に「進物加須津毛瓜(たてまつりものかすづけうり)」の記載があるとされ、1300年以上前から食べられていた可能性を示す古い歴史を持ちます。当初はどぶろくの上澄みを酒として飲んだ残りかすで野菜を漬けたのが起源とされ、室町時代に清酒づくりが始まって以降、酒粕を使う現在の製法が確立しました。商品として広まったのは安土桃山〜江戸時代にかけて、奈良の医師・糸屋宗仙がシロウリを酒粕に漬けて製造・販売したのが始まりと伝わります。酒粕に何度も漬け替えることで日本酒の芳醇な香りと米の旨みが野菜に染み込み、琥珀色に色づいていくのが特徴で、現在も奈良を代表する土産物として親しまれています。
発祥
奈良市二条大路の長屋王邸跡(奈良時代の遺構)から出土した木簡に「進物加須津毛瓜」という記載があるとされ、奈良時代にはすでに粕漬けの野菜が食されていたことをうかがわせます。当初はどぶろくの上澄みを酒として飲み、残った粕で塩漬け野菜を漬け込んだのが起源とされ、貴重な酒粕を用いることから上流階級で食されていたと考えられています。
歴史
室町時代に清酒づくりが始まって以降、酒粕を使う製法が定着し、現在の奈良漬の形が確立されました。安土桃山時代から江戸時代にかけて、奈良の医師・糸屋宗仙がシロウリを酒粕に漬けて商品として製造・販売したのが「奈良漬」という名称が広まる契機になったと伝わります。
特徴
白瓜を中心に、なす、きゅうり、すいか、だいこんなど様々な野菜を、塩漬けしたのち酒粕に複数回漬け替えて仕上げます。漬け替えを重ねるごとに日本酒の芳醇な香りと米の旨みが野菜に染み込み、独特の琥珀色(べっこう色)に変化していくのが特徴です。
主な食材
食文化
貴重だった酒粕を無駄なく活用する保存食の知恵として発達し、奈良時代の貴族社会から江戸時代の商品化を経て、現在は奈良を代表する土産物・食文化として定着しています。
有名店
今西本店
奈良県奈良市上三条町31番地
「純正奈良漬」を名乗ることを認められた老舗として知られる