中身汁

Nakami-jiru (Pork Offal Soup)

中身汁 1

画像: Wikimedia Commons

中身汁は、豚の胃や小腸・大腸などの内臓「中身」を具材にした、すまし仕立ての沖縄の郷土料理です。内臓料理でありながら臭みがなく上品な味わいに仕上がっているのが特徴で、丁寧な下処理によって余分な脂と臭みを取り除いたうえで、かつおと豚のだしを合わせたすまし汁に仕立てます。ルーツは琉球王朝時代の宮廷料理にあり、中国からの冊封使や薩摩の役人をもてなす料理として供されていたと伝えられます。かつての沖縄では年末に豚を一頭つぶして正月を迎える習慣があり、新鮮な内臓を使った中身汁は本土の雑煮に相当するごちそうとして、正月や祝い事、法事の席で欠かせない一品となりました。現在も家庭料理として受け継がれる一方、沖縄そばの具として使った「中身そば」としても親しまれています。

発祥

中身汁は琉球王朝時代の宮廷料理のひとつとされ、中国からの冊封使や薩摩からの役人をもてなす際の料理として供されていたと伝えられます。豚をよく食べる沖縄では「鳴き声以外はすべて食べる」といわれるほど内臓まで無駄なく活用する食文化が根付いており、その代表的な料理として発展しました。

歴史

かつての沖縄では正月を迎えるにあたり年末に豚を一頭つぶす習慣があり、新鮮な内臓を使った中身汁は本土の雑煮に相当するごちそうとして振る舞われてきました。宮廷料理として生まれた出自から、現在も正月や祝い事、法事など特別な席で欠かせない料理として家庭で受け継がれています。沖縄そばの具材として中身を使った「中身そば」も広く親しまれています。

特徴

豚の胃・小腸・大腸を使いながら、おからや小麦粉でもみ洗いし、何度もゆでこぼす丁寧な下処理によって余分な脂と臭みを取り除くのが特徴です。かつおだしと豚だしを合わせたすまし汁に仕立て、しょうがのすりおろしを添えて食べるのが一般的で、内臓料理とは思えないほどさっぱりとした上品な味わいに仕上がります。

主な食材

豚の中身(胃・小腸・大腸)かつおだし・豚だししょうがかまぼこ・しいたけなど

食文化

琉球王朝の宮廷料理として生まれた歴史から、現在も正月や祝い事、法事などハレの日に欠かせない料理として受け継がれています。丁寧な下処理の技術は家庭で代々伝えられ、沖縄の豚肉文化を象徴する一品となっています。

家庭料理との違い

家庭では日常のおかずとして手軽に作られることも多い一方、老舗の琉球料理店ではコース料理の一品として供され、器に沖縄の漆器ややちむんを用いるなど、格式高い一品として扱われる点が異なります。

有名店

琉球料理 美栄

沖縄県那覇市久茂地1-8-8

1958年創業の琉球料理専門店。コース料理に中身の吸物が含まれ、器はすべて沖縄の漆器とやちむんを使用。予算6,000〜12,000円程度

よくある質問

Q. 「中身そば」と「中身汁」はどう違うのですか?

A. 中身汁単体はすまし汁として供されますが、これを沖縄そばの上にのせたものが「中身そば」で、麺料理として提供される点が異なります。

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