
枯露柿(ころがき)は、大きな渋柿の皮をむいて天日で干し上げた、山梨県甲州市などに伝わる干し柿です。主に甲州市産の「甲州百目柿(こうしゅうひゃくめがき)」を使い、表面に白い粉が吹くまでじっくりと乾燥させます。名前は、干す間に日光がまんべんなく当たるよう、実をころころ転がして向きを変えたことに由来するといわれます。武田信玄が陣中食として生産を奨励したのが始まりとも伝わり、江戸時代には甲州名産として幕府への献上品にも使われました。甲州市塩山の松里(まつさと)地区は名産地として知られ、11月上旬から12月初旬には民家の軒先がオレンジ色の柿すだれで彩られます。深みのある甘さと肉厚な食感が魅力の、山梨の冬の味覚です。
発祥
枯露柿の始まりは、甲斐の戦国大名・武田信玄が陣中食として干し柿の生産を奨励したことにあると伝えられます。ただし、これは言い伝えとして語られているものです。農林水産省の紹介では、保存食として生産が広まったとされています。名前の由来は、干している柿に日光がまんべんなく当たるよう、ころころと転がして位置を変えたことにあるといわれます。そこから「転柿」や「枯露柿」と呼ばれるようになったとされます。
歴史
江戸時代には甲州の名産の一つとなり、幕府への献上品としても用いられました。産地として名高いのは甲州市塩山の松里地区で、大きな甲州百目柿がとれたことから枯露柿づくりが盛んになりました。南アルプス市も伝承地域の一つに挙げられています。現在も11月上旬から12月初旬にかけて、民家の軒先や庭に柿が吊るされる光景が見られます。JR塩山駅前の旧高野家住宅(甘草屋敷)でも、毎年枯露柿が干されています。
特徴
原料の甲州百目柿は、もとは「甲州百匁柿」と呼ばれ、1個350〜400gにもなる大きな渋柿です。11月上旬に収穫して皮をむき、カビを防ぐために燻蒸してから軒先に吊るします。約14〜20日ほど天日で干し、あんぽ柿のような状態になったら揉み始めます。その後7〜10日ほど、揉む作業と転がす作業を毎日繰り返しながら乾燥させます。表面に白い粉が吹いたら完成で、美しい飴色と凝縮した甘さが特徴です。
主な食材
食文化
枯露柿は、深みのある甘さをそのままお茶請けで楽しむのが一般的です。おせち料理のなますに加えて「柿なます」にしたり、硬くなったものを天ぷらにしたりする食べ方も伝わっています。手間をかけて作られる高級品のため、贈答品としても人気があります。
有名店
| 厳選 甲州名産 枯露柿(池田青果) | 甲州市を拠点に地元の果物を扱う青果店、池田青果の枯露柿です。甲州百目柿をひとつずつ手作りで干し上げたもので、美しい飴色と肉厚でやわらかな食感が特徴です。甲州市のふるさと納税の返礼品としても用意されています。購入先を見る →PR |
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よくある質問
Q. 枯露柿とあんぽ柿は何が違うのですか?
A. どちらも渋柿を干して作りますが、乾燥の度合いが異なります。枯露柿は、半生のあんぽ柿のような状態になってから、さらに7〜10日ほど揉んだり転がしたりして乾燥させます。表面に白い粉が吹くまで干し上げるため、身が締まって甘みが凝縮しています。
Q. 柿すだれの風景はいつ見られますか?
A. 11月上旬から12月初旬にかけて、甲州市塩山の松里地区などで軒先に柿を吊るす光景が見られます。オレンジ色の柿すだれは山梨の冬の風物詩です。塩山駅前の旧高野家住宅(甘草屋敷)でも、毎年枯露柿が干されます。