香箱ガニ

Kobako-gani

香箱ガニ 1

画像: Wikimedia Commons

香箱ガニは、石川県でズワイガニのメスを指す呼び名で、オスの加能ガニに比べて甲羅は半分ほどと小ぶりながら、甲羅の中には未成熟卵の「内子(うちこ)」とカニみそ、腹には卵の「外子(そとこ)」をたっぷりと抱えているのが魅力です。名前の由来には諸説あり、丸みを帯びた甲羅の形が香を納める茶道具「香箱」に似ていることに由来するという説、方言で「かわいらしい」を意味する「こうばく」に由来するという説、文豪・室生犀星が命名に関わったという説などが伝えられています。資源保護のため漁期は11月6日の解禁から12月29日頃までと短く、この期間だけ味わえる金沢の冬の風物詩として、近江町市場や市内の飲食店に多くの人が訪れます。濃厚な内子・外子と繊細な身の甘みが凝縮した、加能ガニとはまた違った魅力を持つ味覚です。

発祥

石川県では、ズワイガニのメスを地元の呼び名で「香箱ガニ」と呼びます。名前の由来には諸説あり、丸い甲羅の形が茶道具の香箱に似ているという説、方言の「こうばく(かわいらしい)」に由来するという説、内子の香りに由来するという説などが伝わっており、いずれか一つに定まっているわけではありません。

歴史

メスは産卵を控えた貴重な個体であることから、石川県では資源保護の観点から漁期を厳しく制限しています。11月6日に漁が解禁されるのは、この日が二十四節気の「立冬」にあたることが多く、冬の到来とカニのイメージが結びつくためとされ、平成26年漁期からは12月29日までを終期と定めています。

特徴

オスの加能ガニに比べて甲羅は半分ほどの大きさですが、甲羅の中に濃厚なオレンジ色の内子とカニみそを、腹側には粒状の卵である外子をたっぷりと蓄えているのが最大の特徴です。ゆでガニとしてそのまま食べるほか、内子・外子ご飯や甲羅酒、金沢おでんの「カニ面」などさまざまな食べ方で楽しまれます。

食文化

漁期が11月6日から12月29日頃までとごく短いため、解禁と同時に近江町市場や市内の料理店が活気づき、冬の到来を告げる金沢の風物詩として親しまれています。地元では茹でガニをそのまま手で剥いて味わう食べ方が定番です。

家庭料理との違い

家庭では茹でガニとしてシンプルに食べることが多いのに対し、飲食店では内子・外子ご飯やカニ面、甲羅酒など、部位ごとの持ち味を生かした多彩な調理法で提供される点が異なります。

有名店

川木商店

石川県金沢市青草町88 近江町いちば館1F

近江町市場でカニとうなぎ専門に40年以上商いを続ける店。香箱ガニは1杯1800円〜5000円程度(時期・天候により変動)

よくある質問

Q. 香箱ガニと加能ガニは違う種類のカニですか?

A. いいえ、どちらも同じズワイガニです。石川県ではオスを「加能ガニ」、メスを「香箱ガニ」と呼び分けており、生物学的には同一種になります。

#ズワイガニ#カニ#冬の味覚#近江町市場#金沢グルメ