伊賀のかたやき

Iga Katayaki (Hard-Baked Ninja Crackers)

伊賀のかたやき 1

画像: Wikimedia Commons

かたやきは、三重県の伊賀市や名張市に伝わる、とても硬い焼き菓子です。小麦粉と砂糖を主な原料にした生地を鉄板で焼き、黒ごまや青のりで風味をつけます。その名のとおり硬く、「日本一硬いせんべい」ともいわれます。かさばらず栄養があり、長く保存できることから、伊賀忍者が携帯食にしていたと伝えられ、「忍菓」とも呼ばれます。合戦の場では保存食として重宝されたともいわれます。昔は刀の鞘(さや)や鍔(つば)で割って食べたという記録も残っています。今は付属の木槌でたたいたり、かたやき同士を打ちつけたりして割るのが一般的です。お茶や牛乳に浸して、やわらかくして食べる方法もあります。現在の甘いかたやきは、200年以上前に形が整ったと考えられています。伊賀上野の城下町などには製造元が点在し、焼く様子を見学できる店もあります。

発祥

かたやきの起源は、戦国時代の伊賀忍者の非常食にあると伝えられています。忍者が屋根裏や床下に隠れて機会を待つとき、かさばらず栄養があり、長く保存できる食べ物として携帯したといわれます。この由来から「忍菓」とも呼ばれます。ただし、忍者の携帯食だったという話は言い伝えとして語られているものです。

歴史

忍者の時代の非常食に、砂糖や調味料を加えて食べやすく改良したのが、現在のかたやきとされます。今の形になってから200年以上がたつと考えられています。合戦の際の保存食としても役立ったといわれます。現在は伊賀市や名張市の菓子店が手焼きの製法を受け継いでいます。地元の小学校で焼き方を実演したり、大学と共同で洋菓子風の新商品を開発したりする店もあります。

特徴

小麦粉と砂糖、水を混ぜた生地を一晩寝かせ、棒状にまとめて厚さ2.5cmほどに切ります。専用の金具で円形に伸ばしながら、鉄板の上で両面をじっくり焼き上げます。気温や湿度、生地の状態に合わせて焼き方を変えるのが職人の技です。焼きたてはやわらかめですが、冷めるほど硬くなります。保存料を使わなくても日持ちするのも特徴です。

主な食材

小麦粉砂糖山芋黒ごま青のり

食文化

そのままかじるのではなく、口に含んで少しずつやわらかくしながら、時間をかけて味わったと考えられています。現在は木槌で割って食べる人が多く、木槌付きで売られている商品もあります。伊賀を訪れた人のお土産としても親しまれています。

有名店

鎌田製菓

三重県伊賀市上野丸之内8-31

伊賀上野の城下町にあるかたやきの製造元で、「伊賀まちかど博物館」の一つとして製造工程を見学できます。生地にすりおろした山芋を加えているのが特徴です。店頭では、ここでしか買えない焼きたてのかたやきも味わえます。

小澤製菓 かたやき本舗

三重県伊賀市平野東町62

代々かたやきを焼き続けている製造元です。熟練の職人が1枚に40分ほどかけて焼き上げ、割るための木槌が付いた商品もあります。平日には工場見学を受け付けています。土曜・日曜は定休日のため、訪れる際は注意が必要です。

大屋戸製菓

三重県名張市瀬古口6181

名張市にある、かたやきを専門に販売する製菓店です。忍者の携帯食だったといわれるかたやきを、1枚ずつ焼き上げています。気温や湿度、生地の状態に合わせて、焼き方を細かく調整しているといいます。

元祖あん入りかたやき(森本芭蕉堂)伊賀市三田の菓子店、森本芭蕉堂が1980年(昭和55年)に考案したとされる、餡を入れたかたやきです。同店は昔ながらの製法でかたやきを焼いており、餡入りと通常のかたやきの両方を扱っています。木槌で割る定番品とは違う味わいを試したい人に向いています。

よくある質問

Q. かたやきはどうやって食べればよいですか?

A. とても硬いので、無理にかじると歯を傷めるおそれがあります。付属の木槌でたたいたり、かたやき同士を打ちつけたりして、小さく割ってから食べます。お茶や温かい牛乳に浸して、やわらかくしてから食べる方法もあります。

Q. かたやきは本当に忍者が食べていたのですか?

A. 伊賀忍者が携帯食にしていたという話は、言い伝えとして語られています。かさばらず、栄養があり、長く保存できることが理由とされます。現在の甘い味のかたやきは、それを食べやすく改良したもので、200年以上前に今の形になったと考えられています。

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