
いぶりがっこは、大根を囲炉裏の煙で燻して乾燥させたのち、米糠と塩で漬け込む秋田県内陸南部発祥の漬物です。「いぶり」は燻すこと、「がっこ」は秋田弁で漬物を指す言葉に由来します。積雪が多く天日干しが難しい秋田の気候の中で、農家が大根を家の梁につるし、囲炉裏の熱と煙を利用して乾燥させる知恵から生まれたとされ、起源は室町時代にまでさかのぼるといわれています。燻された香ばしい香りとポリポリとした食感が特徴で、横手市を中心とする地域で発達しました。2019年には国の地理的表示(GI)保護制度にも登録され、秋田を代表する発酵食品として全国に知られています。
発祥
いぶりがっこの起源は室町時代にさかのぼるとされ、秋田県内陸南部の農家で古くからつくられてきました。冬の訪れが早く日照時間の短いこの地域では、たくあんづくりに必要な天日干しが十分にできないため、家の囲炉裏の上に大根をつるして煙と熱で乾燥させる方法が編み出されました。
歴史
農林水産省が主な伝承地域として横手市・湯沢市・由利本荘市などを挙げており、内陸南部のほぼ全戸で製造されていた時代もあったといわれます。1967年頃に県内の漬物業者が「いぶりがっこ」という商品名を用いたことをきっかけに広く知られるようになり、横手市では2007年から「いぶりんピック」というコンテストも開催されています。2019年には国の地理的表示(GI)保護制度に登録され、品質基準が統一されました。
特徴
大根を燻して水分を抜くことで独特の燻香を付け、その後に米糠・塩・砂糖(ザラメ)で漬け込みます。燻製の香ばしさと漬け床の風味が調和し、ポリポリとした小気味よい食感を生み出すのが特徴です。そのまま食べるほか、細かく刻んでクリームチーズと和えるなど酒のつまみとしても人気があります。
主な食材
食文化
積雪の多い秋田の冬を乗り切るための保存食として各家庭で受け継がれてきました。囲炉裏の煙を利用する知恵は秋田の気候風土そのものが生んだ食文化であり、家庭ごとに燻す期間や漬け床の配合に違いがあるのも特徴です。
家庭料理との違い
家庭では自家製の囲炉裏や燻製小屋で数日かけて燻すのに対し、専業メーカーでは温度・湿度を管理した燻煙室で品質を均一化しています。GI登録品は、秋田県産大根の使用や伝統的な燻し方など一定の基準を満たしたものに限られる点も家庭料理との違いです。
有名店
| 桜食品 いぶりがっこ(個包装タイプ) | 秋田県大仙市のメーカーによる一口サイズの個包装いぶりがっこ。538円程度で購入でき、土産物店やスーパーでも扱われる。 |
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よくある質問
Q. 「がっこ」とはどういう意味ですか?
A. 秋田県の方言で漬物全般を指す言葉です。「いぶりがっこ」は「燻した漬物」という意味になります。