内原野焼(うちはらのやき)は、高知県東部の安芸市(あきし)内原野で作られている陶器です。始まりは1829年(文政12年)ごろとされます。安芸城主の五藤主計(ごとうかずえ)が良質な粘土に目を付け、京都から陶工を招いて焼き物づくりを学ばせました。木灰やワラ灰を原料にした釉薬による、温かみのある素朴な風合いが特徴です。当初は水がめやすり鉢、徳利など暮らしの道具が中心でした。昭和初期以降は需要が減って衰退しましたが、昭和40年代に安芸市出身の長崎太郎が京都の美術大学の卒業生を呼び寄せ、復興が進みました。現在は皿や茶器、酒器のほか、芸術性の高い作品も作られています。安芸市には陽和工房や原峰窯など4つの窯元があるとされます。内原野陶芸館では、手びねりや絵付けの体験ができます。高知市の「土佐の手づくり工芸品」にも選ばれています。
発祥
1829年ごろ、安芸城主の五藤主計が、内原野で良質な粘土が採れることを知り、京都から陶工を招いて焼き物づくりを教えさせたのが始まりとされます。地域の産業を興す狙いもあったと紹介されています。五藤氏は土佐藩山内家の家老で、近くの弁天池(内原野池)も新田開発のために築いたとされます。
歴史
最盛期の窯元は6軒ほどで、水がめや手水鉢、すり鉢、徳利などの日用品を作り、主に地域内で流通しました。昭和初期までは登り窯で大きな焼き物を焼いていましたが、暮らしの変化で需要が減ります。昭和30〜40年代には土佐寒蘭(かんらん)用の鉢が主力になりました。1965年から1969年にかけて、京都市立美術大学(現・京都市立芸術大学)初代学長の長崎太郎が卒業生3人を招き、復興を目指しました。
特徴
木灰やワラ灰を原料にした釉薬を使い、温かみのある素朴な風合いに仕上がります。陽和工房では、カツオのたたきを作る藁焼きで出たワラ灰も釉薬に生かしています。登り窯で焼くと、灰がかかった部分に独特の色や模様が現れます。現在はガス窯や電気窯が主流で、粘土も内原野の土に代わり市販の陶土が多く使われています。
技法
灰釉
木を燃やした灰やワラ灰を原料にした釉薬をかけて焼く技法です。天然素材ならではの雑味や、白く濁ったような色合いが生まれます。陽和工房では「卯の花」「白茶」「群青」などの釉薬を使い分けていると紹介されています。
使用される素材
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職人・工房
購入方法
- 内原野陶芸館・窯元
- 安芸市の案内では、内原野陶芸館で内原野焼を気軽に購入できると紹介されています。陶芸館の北側には4つの窯元があり、見学や体験もできますが、事前の連絡が必要とされています。購入先を見る →PR
体験施設
内原野陶芸館
高知県安芸市川北乙1607-1
指導を受けながら手びねりやろくろで作陶でき、絵付け体験は1,000円から、手びねりは2,500円からと紹介されています。作品は焼成後、1か月半ほどで届きます。9時〜17時(作陶の受付は15時まで)、水曜休み、入館無料です。
詳細を見る →よくある質問
Q. 内原野焼の登り窯は今も見られますか?
A. 内原野公園には、内原野焼の連房式登り窯が残っており、国の登録有形文化財(建造物)になっています。1830年から1867年の間に築かれたとされ、現在は焼成には使われていないと紹介されています。