
大館曲げわっぱは、秋田県大館市で作られる木工品で、天然秋田杉の柾目材を薄く剥いで熱湯につけて柔らかくし、円筒形に曲げてから山桜の樹皮で縫い留める技法を用います。大館郷土博物館には平安時代のものとされる曲げ物の遺物も所蔵されており、素朴な曲げ物づくり自体は古くから行われていたと考えられていますが、産業として本格的に発展したのは17世紀後半のこと。大館城主・佐竹西家が領内の財政難と下級武士の困窮を打開するため、豊富な秋田杉資源を活用した曲げ物づくりを副業として奨励したことが直接の起源とされます。杉特有の美しい木目に加え、適度な調湿性・通気性を持つことから、詰めたご飯の余分な水分を吸収して美味しさを保つとされ、弁当箱やおひつとして近年改めて注目を集めています。1980年(昭和55年)10月には経済産業大臣指定の伝統的工芸品に指定されました。
発祥
大館曲げわっぱの起源は明確ではないが、平安時代のものとされる曲げ物の遺物が大館郷土博物館に所蔵されており、杉材と山桜の樹皮を使った素朴な曲げ物は古くから作られていたと考えられている。産業としての本格的な始まりは17世紀後半で、大館城主・佐竹西家が領内の財政難と下級武士の困窮を打開するため、豊富な秋田杉資源を活用した曲げ物づくりを副業として奨励したことによる。
歴史
佐竹西家の奨励により、農民には年貢米の代わりに原木を城下まで運ばせるなど藩ぐるみで生産体制が整えられ、製品は酒田・新潟・関東方面へも流通する特産品へと成長した。以後も大館の職人たちによって技術が受け継がれ、1980年(昭和55年)10月には財団法人伝統的工芸品産業振興協会より経済産業大臣指定の伝統的工芸品に指定された。現在は大館曲げわっぱ協同組合に加盟する企業・工房が中心となって生産を担っている。
特徴
天然秋田杉の柾目材を薄く剥ぎ、熱湯につけて柔らかくしてから型に沿って曲げ、合わせ目を山桜の樹皮で縫い留めて成形するのが特徴。木目が美しいだけでなく、杉特有の程よい調湿性・通気性により詰めたご飯の余分な水分を吸収して美味しさを保つとされ、弁当箱やおひつとして近年改めて注目されている。軽くて丈夫な実用性と、木肌の温もりを生かしたシンプルな美しさを兼ね備える。
使用される素材
制作工程
- 1
木取り
秋田杉の柾目材を製品の寸法に合わせて薄く剥ぎ、切り出す。
- 2
煮沸・曲げ
薄く剥いだ材を熱湯につけて柔らかくし、型に沿って円筒形に曲げる。
- 3
乾燥・成形
曲げた材を型にはめたまま乾燥させ、形を固定する。
- 4
樺縫い
合わせ目を山桜の樹皮で縫い留め、補強する。
- 5
底入れ・仕上げ
底板をはめ込み、表面を磨いて仕上げる。
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職人・工房
購入方法
- 大館工芸社
- 大館市釈迦内のハンディクラフトスタジオを併設する曲げわっぱメーカー。弁当箱やお盆などを製造販売し、公式オンラインストアでも購入できる。購入先を見る →PR
- 柴田慶信商店
- 弁当箱は小判弁当箱(小)12,100円程度〜、長手弁当箱(小)14,300円程度など、サイズ・形状ごとに幅広い価格帯の製品を扱う。購入先を見る →PR