博多織

Hakata Ori

博多織 1

画像: Wikimedia Commons

博多織は福岡市博多地区で織られてきた絹織物で、経済産業大臣指定伝統的工芸品です。起源は1241年、博多の商人・満田弥三右衛門が禅僧・円爾(聖一国師)とともに宋(中国)へ渡り、織物の技術を持ち帰ったことに始まるとされます。江戸初期の1600年、筑前を治めた黒田長政が幕府への献上品として博多織を選び、毎年帯地を献上する慣例が始まったことから「献上博多織」の名が広まりました。仏具の独鈷と華皿を図案化した紋様に、親が子を守る「親子縞」、子が親を慕う「孝行縞」を組み合わせた献上柄が代表的な意匠です。経糸を密に配して緯糸を強く打ち込む独特の製織法により、厚みと張りのある生地が生まれ、締めるほどに解けにくい帯地として古くから重用されてきました。1976年に国の伝統的工芸品に指定され、これまでに2人の人間国宝を輩出しています。

発祥

博多織の起源は鎌倉時代の1241年に遡ります。博多の商人・満田弥三右衛門が禅僧・円爾(聖一国師)とともに宋(現在の中国)へ渡り、彼の地の織物技術を学んで持ち帰ったことが始まりとされます。その後、子孫が広東地方の織物技法を加えて独自に発展させ、「広東織」と呼ばれる技法を確立したことが博多織の基礎になったと伝えられています。

歴史

慶長5年(1600年)に黒田長政が筑前を領有すると、博多織は幕府への献上品として選ばれ、毎年3月に帯地十筋と生絹三疋を献上する慣例が始まりました。この「献上」の呼び名から、独鈷と華皿の紋様に親子縞・孝行縞を組み合わせた意匠は「献上柄」と呼ばれるようになりました。明治期にはジャカード機の導入により技術革新が進み、1976年には国の伝統的工芸品に指定、2人の織工が人間国宝の認定を受けています。

特徴

博多織は経糸を多く用いて密に配し、太い緯糸を強く打ち込んで織り上げる独特の製織法により、厚みと張りのある丈夫な生地に仕上がる点が最大の特徴です。締めると「キュッ」と絹鳴りがし、一度締めるとゆるみにくいことから、古くから男帯・女帯として重宝されてきました。仏具の独鈷と華皿を図案化した「献上柄」は博多織を象徴する意匠で、五色献上など色の組み合わせにも儒教の五常などの意味が込められています。

技法

献上柄(独鈷・華皿文様)

密教法具の独鈷と、仏に花を供える際の華皿を図案化した紋様。親が子を守る「親子縞」、子が親を慕う「孝行縞」と組み合わされ、博多織を象徴する意匠となっている。

経糸主体の平織

細い経糸を多く配して密に張り、太い緯糸を強く打ち込んで織る技法。生地に厚みと張りが生まれ、締め心地の良い丈夫な帯地となる。

使用される素材

絹糸
主な産地
  • 福岡市

職人・工房

西村織物

1587年に絹糸の貿易商として創業し、1861年に織屋として博多織を手がけ始めた博多織最古の織元。伝統の献上柄から現代的な意匠まで幅広い帯地を製織する。

公式サイト →

購入方法

西村織物 オンラインショップ
博多織最古の織元による公式通販サイト。博多帯や小物など自社製織の博多織製品を取り扱う。購入先を見る →PR

体験施設

西村織物 工場見学

福岡県筑紫野市紫7-3-5

普段は非公開の織物工場を職人の解説つきで見学できるツアー。所要1時間、10,000円程度〜(博多織のお土産付き、要予約)。

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