
越中福岡の菅笠は、富山県高岡市福岡町一帯で作られてきた菅(スゲ)製の笠で、日除け・雨除けとして全国の農作業や祭礼で使われてきた400年以上の歴史を持つ。起源は400年以上前、小矢部川の氾濫によって沿岸一帯が泥沼状になった際、質の良いスゲが自生するようになり、村の副業として笠づくりが始まったことにあるとされる。江戸中期の1670年頃には加賀藩主・前田綱紀の保護と奨励を受けて産業として本格化し、江戸後期には福岡町に笠問屋が生まれて日本全国へ直接販売されるようになった。最盛期の1864年には210万枚もの菅笠が出荷されたと伝わる。竹をひご状に加工して円錐状に組み立てる「笠骨づくり」と、菅笠用に栽培したスゲを笠骨に縫いつける「笠縫い」を男女で分業しながら、栽培から仕上げ・出荷までの全工程を地域内で完結させている点が特徴で、現在も全国生産の約9割を占める。2009年に国の重要無形民俗文化財に指定され、2017年には経済産業大臣指定伝統的工芸品にも指定された。
発祥
越中福岡の菅笠の起源は400年以上前、小矢部川の度重なる氾濫によって沿岸一帯が泥沼状の湿地となったことにあるとされる。この土地に質の良いカサスゲが自生するようになったことから、地域の副業として菅笠づくりが始まった。
歴史
江戸中期の1670年頃、加賀藩主・前田綱紀の保護と奨励を受けて菅笠づくりは産業として本格化した。江戸中期までは仲買人が金沢へ笠を運んでいたが、江戸後期には福岡町に笠問屋が生まれ、全国へ直接販売されるようになった。最盛期の1864年には210万枚もの菅笠が出荷されたと伝わる。2009年(平成21年)3月に国の重要無形民俗文化財に指定され、2017年(平成29年)11月29日には経済産業大臣指定伝統的工芸品にも指定された。
特徴
竹をひご状に加工して円錐状に組み立てる「笠骨づくり」と、菅笠用に栽培したスゲを笠骨に丁寧に縫いつける「笠縫い」を男女の分業によって効率よく行う点に特色がある。菅草の栽培から笠骨づくり、笠縫い、仕上げを経て出荷するまでの全工程が福岡町一帯に集約されている点に高い文化財的価値が認められており、現在も全国の菅笠生産の約9割を担っている。
使用される素材
制作工程
- 1
スゲの栽培・刈り取り
菅田で栽培したカサスゲを夏に刈り取る。
- 2
スゲの乾燥・選別
刈り取ったスゲを天日で乾燥させ、長さや質によって選別する。
- 3
笠骨づくり
竹をひご状に加工し、円錐状の笠の骨組みを組み立てる。
- 4
笠縫い
選別したスゲを笠骨に一本ずつ丁寧に縫いつけていく。
- 5
仕上げ
縁を整えるなどして、用途に応じた形に仕上げる。
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職人・工房
購入方法
- 越中福岡の菅笠振興会 公式ネットショップ
- 市女笠(16,060円)やヘルメット笠(10,010円)、角笠縦模様(11,880〜12,430円)など、用途に応じた菅笠を購入できる振興会公式のオンラインショップ。購入先を見る →PR
- 高岡地域地場産業センター(ZIBA)
- 越中福岡の菅笠をはじめ高岡の伝統的工芸品を展示販売する施設。購入先を見る →PR
よくある質問
Q. 越中福岡の菅笠は全国生産のどれくらいを占めていますか。
A. 現在も全国の菅笠生産の約9割をここ高岡市福岡町一帯で生産しているとされ、農作業用から祭礼用まで幅広く利用されている。
Q. 越中福岡の菅笠にはどのような指定・認定がありますか。
A. 2009年(平成21年)3月に国の重要無形民俗文化財に指定され、2016年には日本遺産「高岡」の構成文化財にも追加認定された。さらに2017年11月29日には経済産業大臣指定伝統的工芸品にも指定されている。