広島県画像: Wikimedia Commons

広島県

広島県は、中国地方の中央で瀬戸内海に面した県です。西部の安芸と東部の備後の2つの旧国からなり、沿岸の港町から中国山地の盆地まで、土地ごとに手仕事と食文化が受け継がれています。経済産業大臣指定の伝統的工芸品は、熊野筆、川尻筆、福山琴、宮島細工、広島仏壇の5品目です。熊野筆は1975年に県内で初めて指定され、書筆に加えて化粧筆でも知られます。福山琴は1985年に、楽器として初めて指定されました。県も独自に伝統的工芸品を指定しており、備後絣、銅蟲、宮島焼、三次人形、一国斎高盛絵などが並びます。食では、全国の生産量の5〜6割を占めるかきと、そばやうどんを重ねて焼く広島風お好み焼きが全国に知られます。世界遺産の厳島神社がある宮島と対岸の宮島口には、あなごめしやもみじ饅頭の老舗が集まります。尾道ラーメン、呉のがんす、福山のうずみ、三次のワニ料理、広島市で生まれた汁なし担担麺など、土地ごとの味もそろいます。

熊野筆宮島細工福山琴広島仏壇広島風お好み焼き牡蠣の土手鍋あなごめしもみじ饅頭

広島の伝統工芸

熊野筆
文具広島

熊野筆

Kumano-fude (Kumano Brushes)

熊野筆(くまのふで)は、広島県安芸郡熊野町で作られる筆の総称です。書道に使う毛筆(書筆)のほか、日本画や水彩画の画筆、化粧筆、刷毛まで幅広く作られています。熊野町での筆づくりは江戸時代末期に始まりました。1975年(昭和50年)には、県内で初めて国の伝統的工芸品(経済産業大臣指定伝統的工芸品)に指定されています。町では人口の約1割にあたる約2,000人が筆に関わる仕事に就いているとされ、「筆の都」と呼ばれます。熊野筆事業協同組合によると、令和4年度の組合員の生産実績は約2,400万本、約96億円にのぼります。なかでも戦後に広がった化粧筆が最も多く、国内外の化粧品メーカーにも使われています。町内には筆の博物館「筆の里工房」があり、伝統工芸士の実演を見たり、筆づくりを体験したりできます。

川尻筆
文具広島

川尻筆

Kawajiri-fude (Kawajiri Brushes)

川尻筆(かわじりふで)は、広島県呉市川尻町で作られる毛筆です。2004年(平成16年)に国の伝統的工芸品に指定されました。江戸時代末期に、他の産地の筆を仕入れて売ったことから川尻と筆との関わりが始まり、やがて村で筆づくりが根づきました。穂首には獣毛を使い、毛を湿らせて混ぜ合わせる「練り混ぜ(ねりまぜ)」の技法で作るのが一般的です。手間がかかるため大量生産には向きませんが、そのぶん品質の高い筆に仕上がります。広島県は、京筆の流れをくむ川尻筆のしなやかな穂先を、草書やかな、日本画の精密な描写に向くと紹介しています。工房では一人の職人が最初から最後まで一貫して作る体制が守られており、その工程は70を超えるといわれます。

福山琴
木工広島

福山琴

Fukuyama Koto (Fukuyama Japanese Harp)

福山琴(ふくやまこと)は、広島県福山市で作られる琴(箏)です。1985年(昭和60年)に、楽器として初めて国の伝統的工芸品に指定されました。福山市は明治時代以降、琴の生産量で全国一とされ、国内で作られる琴の約7割を占めるといわれます。最高級の桐の乾燥材を使い、熟練の職人がほとんどの工程を手作業で仕上げます。優れた音色、表板にあたる「甲(こう)」の美しい木目、華やかな装飾がそろっていることが、福山琴の魅力とされます。かつては工程ごとに職人が分かれる分業制で量産し、一大産地を築きました。最盛期には市内に約500人の職人がいたといわれますが、現在の製造事業者は6社です。地元では、福山城の築城400年を記念した琴づくりなど、技を受け継ぐ取り組みが続いています。

宮島細工
木工広島

宮島細工

Miyajima Zaiku (Miyajima Woodcraft)

宮島細工(みやじまざいく)は、広島県廿日市市の宮島(厳島)で作られてきた木工品の総称です。飯をよそう杓子(しゃくし、しゃもじ)、ろくろで木を挽いて形づくる「ろくろ細工」、木をくり抜く刳物(くりもの)、盆や菓子器に彫刻を施す「宮島彫り」などがあります。製品の多くは漆や彩色を控えた木地仕上げで、木目の色合いや手触りを生かしています。日々の暮らしで使う品が多いのも特徴です。宮島は神の島として農耕や機織りが禁じられていたため、島の人々は山仕事に携わり、豊富な木材を生かした細工を発達させてきました。なかでも杓子は宮島を代表する土産物として全国に広まり、生産量は日本一といわれます。1982年(昭和57年)に国の伝統的工芸品に指定されました。宮島桟橋のそばの宮島伝統産業会館では、杓子づくりや宮島彫りを体験できます。

広島仏壇
木工広島

広島仏壇

Hiroshima Butsudan (Hiroshima Buddhist Altars)

広島仏壇(ひろしまぶつだん)は、広島市を中心に作られる仏壇です。主な製品は、内部を金箔で荘厳した金仏壇(きんぶつだん)です。1978年(昭和53年)に、熊野筆に続いて県内で2番目に国の伝統的工芸品に指定されました。製作は分業制で、木地、宮殿(くうでん)、彫刻、金具、塗り、金箔押し、蒔絵などの工程を、それぞれ専門の職人が受け持ちます。こうした工程を担う伝統工芸士は「七匠(ななしょう)」と呼ばれ、その技が一本の仏壇に結集します。とくに漆の上塗りと金箔押しの技術に定評があり、漆の深い黒と金箔の輝きの対比が見どころです。広島市中心部には仏壇店が集まる「仏壇通り」があり、製造から販売までを手がける老舗が今も店を構えています。

備後絣
織物広島

備後絣

Bingo Kasuri (Bingo Ikat Cotton)

備後絣(びんごがすり)は、広島県福山市の新市町や芦田町を中心に織られてきた木綿の絣です。絣とは、糸の一部をくくって染め分け、その糸で織って文様を表す先染めの織物を指します。福岡県の久留米絣、愛媛県の伊予絣とともに「日本三大絣」の一つに数えられます。藍で染めた井桁(いげた)柄などの素朴な文様が持ち味で、丈夫で着やすいことから、普段着や野良着として全国で親しまれました。昭和30年代には国内最大の絣の産地となり、のちに福山を代表する繊維産業の土台にもなりました。洋装化によって需要は大きく落ち込みましたが、今も少数の織元が昔ながらの織機で生地を織り続けています。最近は着物だけでなく、洋服やバッグ、のれんなどにも使われています。1992年(平成4年)に広島県の伝統的工芸品に指定されました。

銅蟲
金工広島

銅蟲

Dochu (Hiroshima Hammered Copperware)

銅蟲(どうちゅう)は、広島で江戸時代から作られてきた銅の工芸品です。一枚の銅板を金づちで何度もたたいて器の形に打ち出し、表面に「槌目(つちめ)」と呼ばれる細かな凹凸の模様を付けます。仕上げに稲わらでいぶしてから磨き上げるため、表面は落ち着いた黒や飴色を帯びます。使い込み、年月を経るほどに色が深まり、渋い光沢が増していくのが魅力です。江戸時代の初めに広島藩主の浅野家に仕えた銅細工師に始まるとされ、藩の名産として他の大名家への贈り物にも用いられました。主な製品は花瓶や飾り皿、茶道具、文具などで、近年はビアカップのような暮らしの品も作られています。1991年(平成3年)に広島県の伝統的工芸品に指定されました。

宮島焼
陶器広島

宮島焼

Miyajima-yaki (Miyajima Sacred Sand Pottery)

宮島焼(みやじまやき)は、宮島の対岸にある廿日市市宮島口で焼かれている陶器です。厳島神社の御本殿の下の砂を粘土に混ぜて焼くことから、「お砂焼」「御砂焼(おすなやき)」とも呼ばれます。旅の無事を願い、神社の砂をお守りとして持ち歩いた江戸時代の風習が起こりとされます。派手さはありませんが、素朴で温かみのある清楚な風合いが持ち味です。砂を混ぜた土は窯の中で窯変(ようへん)が起こりやすく、一つとして同じもののない模様が生まれます。意匠には宮島を象徴する紅葉が多く、花器や茶器、日常使いの食器、箸置きなどが作られています。宮島を訪れた人の土産としても親しまれてきました。1991年(平成3年)に広島県の伝統的工芸品に指定され、現在は宮島口の窯元が伝統を受け継いでいます。

三次人形
陶器広島

三次人形

Miyoshi Ningyo (Miyoshi Clay Dolls)

三次人形(みよしにんぎょう)は、広島県北部の三次市で作られている土人形です。粘土を型で成形して素焼きにし、胡粉(ごふん)や泥絵の具で彩色します。仕上げに膠(にかわ)を塗るため独特のつやがあり、「光人形」とも呼ばれます。学問の神として知られる菅原道真をかたどった天神人形を中心に、武者物や女物など約140種類があります。三次地方を中心とする県北部では、男の子にも女の子にも、初節句に三次人形を贈って子どもの成長を願う風習が江戸時代から続いてきました。窯元は一つの家で代々受け継がれ、伝来の人形型を使って今も一体ずつ手作りされています。1991年(平成3年)に広島県の伝統的工芸品に指定されました。

一国斎高盛絵
漆器広島

一国斎高盛絵

Ikkokusai Takamorie (Raised Lacquer Relief)

一国斎高盛絵(いっこくさいたかもりえ)は、広島市中区江波(えば)の金城一国斎(きんじょういっこくさい)家に伝わる漆芸です。漆と砥の粉(とのこ)を練り合わせたもので文様を高く盛り上げ、色漆で彩って仕上げます。草花や昆虫を浮き彫りのように立体的に描き出すのが特徴で、日本の漆工芸の中でも類例の少ない技法とされます。絵画のやわらかさと彫刻の重厚さを同時に表現できる点が魅力です。技は一子相伝で受け継がれ、180年以上の歴史を持ちます。主な製品は硯箱や飾り盆、茶道具などです。1991年(平成3年)に広島県の伝統的工芸品に、2011年(平成23年)には県の無形文化財に指定されました。現在は七代金城一国斎がその技を受け継いでいます。

広島の郷土料理

広島風お好み焼き
粉もの広島

広島風お好み焼き

Hiroshima-Style Okonomiyaki (Layered Savory Pancake)

広島風お好み焼きは、広島県で日常的に食べられている粉もの料理です。水で溶いた小麦粉の生地を鉄板に薄く丸く広げ、その上にキャベツやもやし、豚バラ肉などを順に重ねて焼く「重ね焼き」が特徴です。具を生地に混ぜ込んで焼く大阪風とは、作り方が大きく異なります。焼いた中華麺(地元では「そば」と呼びます)やうどんを入れ、薄焼きの卵と合わせて仕上げるのも広島ならではです。最後にとろみのある甘めのお好みソースを塗り、青のりなどをかけます。地元では定番の注文を、豚肉・卵・そば入りの「肉玉そば」と呼びます。お好み焼アカデミーによると、県内には1,600以上、広島市内だけでも約800のお好み焼き店があるとされます。戦後の復興期を支えた食べ物として、今も広島の人々のソウルフードとして親しまれています。

牡蠣の土手鍋
鍋料理広島

牡蠣の土手鍋

Kaki no Dotenabe (Oyster and Miso Hot Pot)

牡蠣の土手鍋(かきのどてなべ)は、広島県を代表する冬の鍋料理です。土鍋の内側の縁に味噌を土手のように厚く塗り、だしを張ってかきや白菜、豆腐、春菊などを煮ます。煮えるにつれて味噌の土手を少しずつ崩し、自分好みの濃さに味を調えながら食べるのが特徴です。味噌は甘めの白味噌が使われることが多く、数種類の味噌を合わせる店もあります。広島県はかき養殖の長い歴史をもち、全国の生産量の5〜6割を占める日本一のかきの産地です。土手鍋は、そのかきを家庭や料理店で味わう定番の料理として親しまれてきました。西の三大鍋の一つともいわれ、2023年度には文化庁の「100年フード」(伝統の100年フード部門)に認定されました。

あなごめし
海鮮広島

あなごめし

Anago-meshi (Grilled Conger Eel over Rice)

あなごめしは、焼いた穴子をご飯の上にすき間なく並べた、広島県廿日市市の宮島・宮島口の名物料理です。宮島の対岸にある宮島口が発祥の地とされ、明治時代に駅弁として売り出されたことで広く知られるようになりました。ご飯は白飯ではなく、穴子の頭や骨からとっただしと醤油で炊き込むのが特徴です。その上に、たれを付けながら香ばしく焼いた穴子を敷き詰めます。焼いた穴子の香ばしさと、だしとたれが染みたご飯を一緒に味わいます。宮島周辺の海は、古くから穴子のよい漁場として知られてきました。現在は宮島口や宮島島内に多くの専門店や食事処があり、厳島神社を訪れる参拝客や観光客の食事として、また持ち帰りの弁当としても親しまれています。

もみじ饅頭
郷土菓子広島

もみじ饅頭

Momiji Manju (Maple Leaf-Shaped Cakes)

もみじ饅頭は、もみじの葉の形に焼き上げた、広島県を代表する焼き菓子です。卵をたっぷり使ったカステラ風の生地であんを包み、もみじ形の焼き型で焼き上げます。発祥の地は、紅葉の名所として知られる宮島(廿日市市)です。明治時代末期に宮島の菓子職人が考案したとされ、厳島神社を訪れる参拝客の土産として広まりました。もみじは広島県の県花・県木でもあり、もみじ饅頭は県を代表する土産菓子となっています。定番のこしあんのほか、つぶあん、チョコレート、チーズクリーム、抹茶など多彩な味が作られています。宮島の表参道商店街には製造元の店が並び、もみじ饅頭に衣を付けて揚げた「揚げもみじ」を売る店もあります。広島駅や空港、高速道路のサービスエリアなどでも広く売られています。

尾道ラーメン
麺類広島

尾道ラーメン

Onomichi Ramen

尾道ラーメンは、広島県尾道市を中心に食べられているご当地ラーメンです。醤油ベースのすっきりしたスープに豚の背脂のミンチを浮かべ、平打ちの麺を合わせるのが基本の形とされます。スープは鶏ガラを主体に、瀬戸内の小魚の煮干しなど魚介のだしを合わせる店が多くあります。背脂の甘みとコクが加わりながらも、見た目より後味はあっさりしているのが魅力です。尾道では古くから「中華そば」と呼ばれる麺料理が、屋台や食堂で親しまれてきました。「尾道ラーメン」という呼び名が全国に広まったのは1990年代以降で、土産用ラーメンの販売がきっかけの一つとされます。尾道駅周辺や商店街には老舗から新しい店までが集まり、坂と寺の町を歩く観光客にも人気です。店ごとにスープや麺に個性があり、背脂を使わない昔ながらの中華そばの店もあります。

広島菜漬
発酵食品広島

広島菜漬

Hiroshimana-zuke (Pickled Hiroshima Greens)

広島菜漬(ひろしまなづけ)は、広島県の伝統野菜「広島菜」を塩で漬けた漬物です。九州の高菜漬、信州の野沢菜漬と並ぶ「日本三大菜漬」の一つに数えられます。広島菜はアブラナ科の葉野菜で、葉が大きく幅広く、1株が2kgほどにまで育ちます。主な産地は広島市安佐南区の川内(かわうち)地区です。太田川と古川に挟まれた水はけのよい土地で、古くから栽培されてきました。冬に収穫された広島菜は、ほとんどが漬物に加工されます。漬物には、短い期間で漬けて青々とした色と歯切れを楽しむ浅漬けと、長く熟成させて酸味とうま味を引き出す古漬けがあります。わさびに似たツンとした香りと、ほのかな辛みが持ち味です。県民には身近なご飯のお供で、広島を代表する贈答品としても親しまれています。

うずみ
鍋料理広島

うずみ

Uzumi (Fukuyama Rice over Hidden Simmered Toppings)

うずみは、広島県福山市に伝わる郷土料理です。だしで煮たエビや鯛、里芋、にんじん、しいたけなどの具を椀に入れて汁をかけ、その上からご飯を盛って具を覆い隠します。名前は、具をご飯の下に「埋(うず)める」ことに由来します。見た目は白いご飯だけのようですが、箸でご飯を崩すと下から具が現れ、汁がご飯にしみ込んでいきます。始まりは江戸時代とされ、倹約が求められた庶民が、ぜいたくな具を隠して質素に見せたという説が知られています。かつては秋の収穫を祝うごちそうとして、家庭で作られていました。一時は食べる機会が減りましたが、現在は市内の学校給食で出されるほか、鞆の浦(とものうら)などの飲食店でも味わえます。鯛を使ったものや、寿司・釜飯に仕立てたものなど、店ごとの工夫も楽しめます。

がんす
海鮮広島

がんす

Gansu (Hiroshima Breaded Fried Fish Cake)

がんすは、広島県で親しまれている揚げかまぼこの一種です。魚のすり身に刻んだ玉ねぎなどの野菜と一味唐辛子を混ぜて平たく形を整え、パン粉をまぶして油で揚げます。パン粉のさくさくした衣と、ピリッとした辛さが後を引く味わいが持ち味です。呉市や広島市西区の一部、大崎上島などで作られ、地元のスーパーでも日常的に売られています。そのままや軽く焼いて食べるほか、酒のつまみやご飯のおかずにもなります。名前は広島弁の丁寧な言葉に由来するとされます。長く地元だけで知られる食べ物でしたが、メーカーのPR活動もあって県外にも知られるようになり、今では広島土産としても人気があります。

ワニ料理
海鮮広島

ワニ料理

Wani Ryori (Shark Dishes of Northern Hiroshima)

ワニ料理は、広島県北部の備北地方、とくに三次市や庄原市に伝わるサメの料理です。この地方では、サメのことを古くから「ワニ」と呼んできました。代表的な食べ方は刺身で、薄いピンク色の身をしょうがじょうゆで食べます。海から遠い山あいの地域で、なぜ海の魚を刺身で食べるのでしょうか。その理由は、サメの身に多く含まれるアンモニアにあります。アンモニアのおかげで身が腐りにくく、冷蔵設備のない時代でも、日本海側から運ばれてきたサメを生で食べられたのです。ワニは秋祭りや正月、祝いの席に欠かせないごちそうでした。冷蔵や流通が発達した今も、年末にはワニの刺身がスーパーに並び、地域の冬の風物詩になっています。近年はワニバーガーやワニのがんすなど、サメの身を生かした新しい商品も生まれています。

汁なし担担麺
麺類広島

汁なし担担麺

Shirunashi Tantanmen (Hiroshima-Style Soupless Dan Dan Noodles)

汁なし担担麺は、広島市を中心に広まったご当地麺です。どんぶりの底にラー油やしょうゆなどを合わせたタレを入れ、ゆでた中細麺をのせます。その上に甜麺醤(テンメンジャン)で炒めた肉みそ、刻んだねぎ、たっぷりの花椒(ホアジャオ、中国の山椒)を盛り付けます。最大の特徴は、花椒が生む、舌がしびれるような辛さです。中国四川省の汁なし担担麺をもとに、2000年代初めに広島市で生まれました。その後、専門店が次々と開業し、広島市内には100店前後が集まるといわれます。運ばれてきたら、底のタレが残らないように20〜30回ほどよく混ぜてから食べるのが基本です。今では冷凍食品やカップ麺も発売され、広島の新しい名物として県外にも知られています。

モデルコース

宮島口であなごめしと宮島焼、宮島で杓子づくりともみじ饅頭を楽しむコース

JR宮島口駅の近くにあるあなごめし うえの 宮島口本店は、1901年創業のあなごめし発祥の店です(あなごめし(上)2,800円程度)。駅のすぐ近くの川原厳栄堂では、お砂焼の伝統を受け継ぐ宮島焼の器を選べます。宮島口西の元祖もみぢ饅頭 高津堂は、考案者・高津常助の店をルーツとする店です。フェリーで宮島へ渡ったら、桟橋そばの宮島伝統産業会館へ。3階のみやじまん工房では、杓子づくり(550円)や宮島彫り(2,200円)を体験できます(要予約)。表参道商店街では紅葉堂の揚げもみじを食べ歩きし、やまだ屋 宮島本店ではもみじ饅頭の手焼き体験(1,000円)もできます。

広島市の仏壇通りと平和記念公園をめぐり、お好み焼きとかき船の土手鍋を味わうコース

広島市中区堀川町の仏壇通りには、1865年創業の三村松や、塗師屋として始まった高山清など、広島仏壇の店が並びます。近くの福屋八丁堀本店の美術画廊は、一国斎高盛絵の取扱店として広島市に紹介されています(取り扱いは事前に確認を)。昼は八丁堀のみっちゃん総本店や、新天地のお好み村で広島風お好み焼きを。汁なし担担麺なら、元祖とされる舟入川口町のきさく(水曜定休)があります。午後は平和記念公園へ。平和公園レストハウスでは、銅蟲のビアカップが扱われています。夜は元安川に浮かぶかき船かなわ 瀬戸で、土手鍋を含むかきづくしコース(9,900円)をどうぞ。帰りは広島駅で、山豊の広島菜漬「安藝菜」やかきの土手鍋の素を買えます。

筆の都・熊野町で筆づくりを体験し、呉で川尻筆とがんすにふれるコース

熊野町の筆の里工房では、伝統工芸士による筆づくりの実演を見学し、仕上げの工程を体験できます(3,500円、入館料別、予約優先、月曜休館)。併設の熊野筆セレクトショップには、約1,500種類の筆が並びます。化粧筆メーカーの晃祐堂も、前日までの予約で工房見学や筆づくり体験を受け付けています。午後は呉市川尻町へ。文進堂 畑製筆所では、川尻筆の伝統工芸士の指導で筆づくりを体験できます(26,800円、2〜4人で申し込み、要予約)。呉市広の三宅ShoPでは、「うまいでがんす」などの練り物を買えます(日曜・火曜定休)。

尾道ラーメンを味わい、福山で福山琴と備後絣、鞆の浦の鯛うずみにふれるコース

昼は尾道本通り商店街のつたふじ 本店(中華そば並650円程度)や、てんぷら中華で知られるめん処みやちで、尾道ラーメンを味わいましょう。福山市御幸町の藤井琴製作所では、琴の工場見学を無料で受け付けています(日曜・祝日などは休み、事前に申し込み)。新市町の福山市しんいち歴史民俗博物館では、備後絣の工程や道具、織機の展示を見られます(入館無料、月曜休館)。夕方は潮待ちの港として栄えた鞆の浦へ。季節料理 衣笠では、マダイを使った鯛うずみ(1,300円)を味わえます(水曜定休)。

三次で三次人形の窯元を訪ね、山あいに伝わるワニ料理を味わう備北のコース

三次市小田幸町のみよし風土記の丘ミュージアム(広島県立歴史民俗資料館)は、三次人形やひな人形を所蔵しています(一般200円。展示内容は時期により変わります)。十日市町南の三次人形窯元 丸本家は明治時代から続く窯で、現在は七代目の丸本みつ子さんが製作を続けています。製作は年1回のため、購入したい場合は早めに問い合わせましょう。食事は十日市東のむらたけ総本家で、海から遠い三次に伝わるワニ(サメ)の刺身を味わえます(月曜定休)。

イベント

筆まつり

毎年秋分の日 / 安芸郡熊野町 榊山神社周辺

宮島かき祭り

例年2月の第2土曜・日曜 / 廿日市市宮島町 宮島桟橋前広場

管絃祭

毎年旧暦6月17日(新暦では7月中旬〜8月上旬ごろ。日付は年により異なる) / 廿日市市宮島町 厳島神社

地図