
鳥取牛骨(ぎゅうこつ)ラーメンは、牛の骨でだしを取ったスープが特徴の、鳥取県のご当地ラーメンです。豚骨や鶏ガラが主流の日本のラーメンのなかでは珍しく、牛脂の甘みと香ばしさ、あっさりした後味が持ち味とされます。店は米子市、境港市、倉吉市、琴浦町など県の中西部に集まり、県東部で出す店はごくわずかです。地元では長く当たり前の味で、もとは専門店よりも定食屋や食堂のメニューの一つとして親しまれてきました。発祥には諸説ありますが、米子市の「満洲味(ますみ)」が発祥の店とされています。2009年に愛好家らが「鳥取牛骨ラーメン応麺団(おうめんだん)」を結成し、「鳥取牛骨ラーメン」の名前でPRを始めました。2010年にはテレビのご当地グルメランキングで2位に選ばれ、全国に知られるようになりました。
発祥
鳥取県は古くから牛馬の産地で、大山(だいせん)のふもとには西日本最大級とされる牛馬市がありました。こうした土地柄から、牛骨を使う土台があったと考えられています。当時は鶏ガラが有料だった一方、牛骨はほぼ無料で手に入ったという話も伝わります。起源には諸説あり、満洲(中国東北部)からの引き揚げ者が現地の味を再現したのが始まりとする説もあります。
歴史
米子市の「満洲味」は、1951年に地元紙の日本海新聞へ中華そばの広告を出しており、牛骨ラーメン発祥の店とされます。琴浦町赤碕(あかさき)の「香味徳(かみとく)」も1949年創業で、最古参の店の一つです。2009年6月に「鳥取牛骨ラーメン応麺団」が結成され、2014年には倉吉市で「牛骨ラーメンワールドサミット」が開かれました。米子市では店が集まって「米子牛骨ラーメン同盟」をつくり、全国への発信に取り組んでいます。
特徴
スープは牛骨を長時間煮出して取り、醤油味や塩味に仕立てます。牛脂ならではの甘みと香ばしい香りがあり、後味はあっさりしています。麺は中太のちぢれ麺が基本で、具はチャーシュー、メンマ、もやし、ネギなどシンプルです。鳴門巻きではなく、かまぼこをのせる店が多いのも特徴とされます。近年は豚骨や魚介を合わせる店や、牛骨ちゃんぽんを出す店もあり、味の幅が広がっています。
主な食材
食文化
鳥取県中西部では、牛骨ラーメンは特別なご当地グルメというより日常の味です。地元の人がラーメンは牛骨スープで作るものと思っていたと話すほどで、珍しさに気づいていない人も多いとされます。応麺団は、本当の味を知るには最低3軒は食べ歩くことを勧めています。
有名店
満洲味
鳥取県米子市西福原9-21-15
牛骨ラーメン発祥の店とされる米子市の老舗で、店名は「ますみ」と読みます。濃いめの醤油味の牛骨ラーメンが特徴と紹介されています。2021年ごろの口コミではラーメンが700円程度でした。月曜定休とされますが、訪問前に確認すると安心です。
香味徳 赤碕店
鳥取県東伯郡琴浦町赤碕1979
1949年創業の、牛骨ラーメン最古参の店の一つで、香味徳の本店にあたります。店名は経営者の名字「紙徳」をもじったものです。地元産の薄口醤油を使ったスープで、2014年の取材時は牛骨ラーメン(並)が550円でした。子息が東京・銀座にも出店しています。
| 銀座香味徳監修 鳥取ゴールド牛骨ラーメン | 寿がきや食品が販売するカップ麺で、香味徳の銀座店が監修しています。胡椒の効いた牛骨スープが特徴と紹介され、家庭で手軽に牛骨ラーメンの味を試せます。通販サイトでは1個257円程度(税込)の掲載例があります。 |
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