滝の焼餅

Taki no Yakimochi (Grilled Rice Cake with Sweet Bean Filling)

滝の焼餅 1

画像: Wikimedia Commons

滝の焼餅(たきのやきもち)は、徳島市の眉山(びざん)のふもとで作られてきた和菓子です。石臼でひいた米粉の生地でこしあんを包み、菊の紋の型で平たく押して、鉄板で焼き上げます。名前は、眉山にある白糸の滝にちなむとされます。徳島藩の藩祖である蜂須賀家政(はちすかいえまさ)が好んで食べ、徳島城の築城を祝って献上されたと伝えられています。400年以上の歴史をもつ徳島の銘菓として知られ、のちに藩の御用菓子になったといわれます。あんの小豆は、眉山から湧く名水「錦竜水(きんりゅうすい)」で炊かれてきたと伝えられます。今も眉山周辺の店が昔ながらの方法で作り続けています。眉山のふもとにある老舗の甘味処では、注文を受けてから焼いた焼餅を、お茶とともに味わえます。徳島の地域ブランド「とくしま特選ブランド」にも選ばれています。

発祥

伝承によると、1585年(天正13年)、蜂須賀家政が阿波の国主となって徳島城を築いた際、その祝いとして献上されたのが始まりとされます。家政はこの焼餅を好み、のちに藩の御用菓子になったといわれます。献上の時期は資料によって異なり、観光庁の多言語解説では、1586年の徳島城完成を祝って献上されたと紹介されています。

歴史

眉山のふもとには湧き水が多く、なかでも錦竜水は、江戸時代に藩主が愛飲した名水として藩が厳しく管理していました。店の説明では、滝の焼餅はこの錦竜水を使うことを許された御用菓子だったとされます。国の観光資料では、今も眉山周辺のいくつかの店が昔ながらの方法で作り続けていると紹介されています。そのうち和田の屋は、眉山のふもとで焼餅を出す老舗として知られます。

特徴

生地には、もち米とうるち米をひいた粉を使います。小さく丸めた生地でこしあんを包み、菊の紋が入った型で平たく押して、鉄板で焼き上げます。表面にはうっすらと焼き目と菊の模様がつき、ぱりっと香ばしく仕上がります。和田の屋では白のほか、抹茶とごまを加えた3種類があり、あんには北海道十勝産の小豆を使っているとしています。

主な食材

米粉(もち米・うるち米)小豆砂糖錦竜水(眉山の湧き水)

食文化

滝の焼餅は、眉山のふもとの甘味処で、焼きたてを抹茶などのお茶とともに味わうのが定番です。持ち帰りもでき、徳島の土産としても選ばれています。眉山の湧き水と結びついた菓子として、地元で長く親しまれてきました。

有名店

和田の屋 本店(和田乃屋)

徳島県徳島市眉山町大滝山5-3

眉山のふもとにある、滝の焼餅の老舗の甘味処です。注文を受けてから焼き上げ、錦竜水でたてた抹茶とともに出しています。中庭には滝と池があり、座敷から眺めながら味わえます。口コミでは、焼餅3個と抹茶のセットが1,070円(2026年9月時点)と紹介されています。木曜定休です。

滝の焼餅(和田の屋)和田の屋本店では、店内で味わうだけでなく、滝の焼餅を持ち帰ることもできる。味は白・抹茶・ごまの3種類で、あんには北海道十勝産の小豆を使うとしている。菊の紋が押された平たい焼餅で、徳島土産としても買い求められている。

よくある質問

Q. 「滝の焼餅」の「滝」とは何のことですか?

A. 眉山にある白糸の滝にちなんだ名前とされます。和田の屋本店は眉山のふもとにあり、店の中庭にも滝が設けられています。また、焼餅のあんを炊く水には、眉山から湧く名水「錦竜水」が使われてきたと伝えられます。眉山の水と深く結びついた菓子です。

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