島原具雑煮

Shimabara Guzoni (Ingredient-Rich Mochi Soup of Shimabara)

島原具雑煮 11 / 2

画像: Wikimedia Commons

島原具雑煮(しまばらぐぞうに)は、長崎県の島原半島に伝わる具だくさんの雑煮です。だし汁に丸餅と、鶏肉、白菜、ごぼう、干し椎茸、高野豆腐など多くの具材を入れ、土鍋で炊いてそのまま食べます。焼きアナゴや卵焼きを入れる家庭もあります。由来としてよく知られるのが、1637年に始まった島原の乱の伝承です。天草四郎たちが城に立てこもった際、蓄えた餅と山や海の幸を一緒に煮て食べ、体力をつけたのが始まりといわれています。料理店として初めて具雑煮を出したのは、島原の「姫松屋(ひめまつや)」とされ、1813年(文化10年)のことと伝えられています。地元では正月や祭礼の日に食べられてきました。2007年には農林水産省の「農山漁村の郷土料理百選」に選ばれ、今では一年中食べられる島原名物になっています。

発祥

農林水産省によると、具雑煮の始まりは1637年(寛永14年)に起きた島原の乱にさかのぼるといわれます。総大将の天草四郎は、約3万7千人のキリシタンらとともに籠城しました。その際、兵糧の餅と山の幸、海の幸を合わせて煮て食べ、長い戦いに備えて体力と気力を養ったと伝えられています。籠城したのは原城(現在の南島原市)で、一揆は翌1638年に幕府軍によって鎮圧されました。

歴史

島原の料理屋「姫松屋」は、1813年(文化10年)に初めて具雑煮を店で出したとされ、「元祖」を名乗っています。島原の乱の料理をもとに、味付けを変えて作り上げたと伝えられます。家庭では正月や祭礼などのめでたい日に食べる料理でしたが、名物になったことで、飲食店では季節を問わず出されるようになりました。2007年(平成19年)には、農林水産省の「農山漁村の郷土料理百選」に選ばれています。

特徴

土鍋に張っただし汁で具材を炊き、鍋ごと食卓に出すのが特徴です。全国的にも珍しい、土鍋で作る具だくさんの雑煮として知られます。具材は家庭によってさまざまで、丸餅、鶏肉、白菜、人参、ごぼう、干し椎茸、高野豆腐が一般的です。かまぼこや焼きアナゴ、卵焼きを入れることもあります。餅は別の鍋で煮てから加える作り方が紹介されています。

主な食材

丸餅鶏肉白菜ごぼう・人参干し椎茸高野豆腐焼きアナゴ卵焼き・かまぼこ

食文化

島原半島の家庭では、正月や祭礼の日など、めでたいときに具雑煮を食べてきました。県を代表する郷土料理として、学校給食で出されることもあります。具雑煮を食べることを目的に、島原を訪れる観光客も多いとされます。

家庭料理との違い

家庭の具雑煮は、具材も味付けも家ごとにさまざまです。長崎県栄養士会のレシピでは、昆布とかつお節のだしに干し椎茸の戻し汁を合わせ、ちくわやさつま揚げ、れんこん、水菜なども加えます。姫松屋では、カツオと醤油のだしに13種類の具を入れた一品として出しています。

有名店

元祖 具雑煮 姫松屋本店

長崎県島原市城内1-1208-3

1813年に初めて具雑煮を出したとされる店で、島原城の近くにあります。カツオと醤油のだしに、ゴボウ、シイタケ、餅、カマボコ、アナゴなど13種類の具が入ります。旅行ガイドでは、具雑煮が1,300円と紹介されています。定休日は第2火曜です。価格は変わることがあります。

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よくある質問

Q. 天草四郎が具雑煮を作ったというのは、本当ですか?

A. 伝承として語られている話で、史料で確かめられたものではありません。また、一部の観光情報では「島原城に籠城した」と書かれることがありますが、一揆勢が立てこもったのは原城です。原城は現在の南島原市にあり、島原市の島原城とは別の城です。

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