加須うどんは、埼玉県加須市とその周辺で作られる手打ちうどんで、「加須の手打ちうどん」とも呼ばれます。その歴史は江戸時代中期にさかのぼり、関東三大不動の一つとされる不動ヶ岡不動尊・總願寺の門前で参拝客をもてなすために振る舞われたのが始まりと伝えられます。加須に専門のうどん店ができたのはおよそ200年前とされ、不動尊の門前で岡村屋が手打ちうどん店を営んでいた記録も残っています。麺は強いコシと喉ごしのよさが特徴で、つゆにはごまだれを使うことも多く、冠婚葬祭の締めくくりに振る舞う風習が現在も残っています。加須市は自らを「うどんの里」として発信しており、市内には多くの手打ちうどん店が軒を連ねています。
発祥
江戸時代中期、利根川の渡舟場や不動ヶ岡不動尊・總願寺の門前で参拝客をもてなすために振る舞われたのがルーツとされます。總願寺には、うどん粉を贈られた館林城主・松平清武からの6月25日付の礼状が残されており、その年代と寺との関わりから歴史は300年以上さかのぼれると確認されました。この日付にちなみ加須市は6月25日を「うどんの日」と定めています。当時の加須周辺は利根川の氾濫で運ばれた肥沃な土壌を生かし、小麦栽培が盛んだった土地柄もうどん文化を育んだ背景です。
歴史
加須にうどん専門店ができたのはおよそ200年前とされ、不動尊門前で岡村屋が手打ちうどん店を営業していた記録が残っています。以来、参拝客へのもてなし料理として発展し、祭事や冠婚葬祭の締めくくりにうどんを振る舞う風習が今も地域に根付いています。1990年7月11日には地元業者27店により「加須手打うどん会」が結成され、現在は21店が加盟しています。市内全体では約60軒がうどんを提供し、「うどんの里」として知られています。
特徴
強いコシと喉ごしのよさが特徴の手打ちうどんで、つやのある麺としっかりとした食感が持ち味です。手捏ね・足踏み・寝かせを通常の2倍ほど時間をかけて行い、切ったのちごく短時間だけ棒に掛けて干すことで、加水率の高いつるりとした喉ごしに仕上げます。夏は細うどん、冬は幅広の「ひもかわうどん」など季節で太さを変える店も多く、つゆはしょうゆベースのほかごまだれを用いる店もあり、店ごとに異なる味わいを楽しめます。
主な食材
食文化
冠婚葬祭やハレの日の締めくくりにうどんを振る舞う風習が現在も残っており、うどんは単なる麺料理を超えて、地域のもてなし文化と結びついています。加須市は「うどんの里」として観光資源にも位置付けています。
有名店
岡村屋
埼玉県加須市不動岡(總願寺門前)
創業約200年と伝わる總願寺門前の老舗手打ちうどん店