鴨なんばは、鴨肉と九条ねぎをそばやうどんに合わせた、京都で親しまれる冬の麺料理です。「なんば」は上方言葉でねぎを意味し、大阪・難波周辺で栽培されていた「難波ねぎ」に由来するとされます。京都では、難波ねぎの系統を引く地元産の九条ねぎが使われ、加熱すると甘みが増すねぎの風味と、脂の乗った鴨肉の旨味が溶け合った出汁が特徴です。関東では「鴨南蛮」と表記され、上方では「鴨なんば」と呼ばれるなど、東西で呼び名や表記が異なる料理としても知られています。京都の老舗そば処では冬季限定メニューとして提供されることが多く、寒い時期の一杯として親しまれています。
発祥
「なんば」は江戸時代、現在の大阪・難波周辺で盛んに栽培されていた「難波ねぎ」を指す上方言葉に由来する。ねぎと鴨肉を合わせたそば・うどんが「鴨なんば」と呼ばれるようになった。関東では「鴨南蛮」と表記され、国学者・喜多村信節の『嬉遊笑覧』には「昔より異風なるものを南蛮と云ふによれり」とあり、目新しい料理を南蛮と呼んだことに由来するとの説も伝わる。
歴史
難波ねぎは京都に持ち込まれて「九条ねぎ」として定着したとされ、京都の蕎麦屋では地元産の九条ねぎを用いた鴨なんばが提供されてきた。江戸では文化年間(1804~18年)に馬喰町の蕎麦屋が鴨南蛮そばを商品化したと伝えられ、上方でも同様に庶民に親しまれる一杯として広まり、老舗そば処の看板メニューとして受け継がれている。
特徴
京都の鴨なんばは、脂の乗った鴨肉の旨味と、火を通すことで甘みが増す九条ねぎの組み合わせが持ち味。醤油ベースの出汁に鴨の脂がしみ出し、コクのある一杯に仕上がる。細めの京都のそばやうどんと合わせる店が多く、寒い時期に体を温める料理として、冬季限定で提供する老舗も少なくない。
主な食材
有名店
よくある質問
Q. 「鴨南蛮」と「鴨なんば」はどう違う?
A. 同じ鴨とねぎの麺料理を指すが、関東では「鴨南蛮」、京都や大阪などの上方では「鴨なんば」と呼ばれることが多い。「なんば」はねぎを意味する上方言葉に由来する。