
治部煮は、そぎ切りにした鴨肉や鶏肉に小麦粉をまぶして煮込み、金沢特産の「すだれ麩」や百合根、椎茸などの季節野菜を合わせた、加賀料理を代表する煮物です。小麦粉のとろみが具材に絡みつき、まろやかな口当たりに仕上がるのが最大の特徴で、仕上げに添えられるおろしわさびの香りが味を引き締めます。少なくとも江戸時代から武家の間で食べられていたとされる歴史ある料理で、加賀藩ゆかりの料亭や割烹では今も冬の定番として供されています。発祥については、キリシタン大名・高山右近が宣教師から製法を学び加賀藩に伝えたという説、豊臣秀吉配下の岡部治部右衛門が朝鮮から伝えたという説、名前が「じぶじぶ」と煮える音に由来するという説など諸説があり、定説はありません。金沢を訪れた際にはぜひ味わいたい代表的な郷土料理です。
発祥
治部煮の発祥には諸説あり、キリシタン大名の高山右近が宣教師から製法を学んで加賀藩に伝えたという説、豊臣秀吉の兵糧奉行を務めた岡部治部右衛門が朝鮮出兵の際に伝えたという説、漂着したロシア人が伝えたという説などが語り継がれていますが、いずれも確証はありません。
歴史
少なくとも江戸時代から加賀藩の武家料理として食べられていたと伝わり、現在では金沢・加賀料理を象徴する郷土料理として定着しています。名前の由来にも定説がなく、岡部治部右衛門の「治部」に由来するという説や、煮える際の「じぶじぶ」という擬声語に由来するという説などが伝えられています。
特徴
鴨肉または鶏肉のそぎ切りに小麦粉をまぶして煮ることで、とろみのある独特の食感が生まれ、肉のうまみを閉じ込めながら柔らかく仕上がるのが特徴です。金沢特産の板状の麩「すだれ麩」が欠かせない具材で、仕上げに添えるおろしわさびの香りが全体の味を引き締めます。
主な食材
食文化
加賀藩の武家料理として発展し、現在も金沢の料亭や割烹で祝いの席や来客のもてなし料理として供されます。輪島塗の椀に盛り付けられることも多く、器も含めて加賀の食文化を象徴する一品です。
家庭料理との違い
家庭では鶏肉を使い片栗粉でとろみをつける簡略化したレシピが一般的ですが、料亭では鴨肉を用い、すだれ麩や百合根など季節の食材をそろえた本格的な仕立てで提供される点が異なります。
有名店
いたる 本店
石川県金沢市柿木畠3-8
地元食材を活かした居酒屋料理で知られ、鴨の治部煮が名物の一つ