
出雲ぜんざいは、小豆を甘く煮た汁に餅や白玉団子を入れた、出雲地方の甘味です。旧暦10月の神在祭で振る舞われた「神在(じんざい)餅」がなまって「ぜんざい」になったという説から、出雲地方は「ぜんざい発祥の地」といわれています。江戸時代の松江藩の地誌にも、祭りの日に白餅を小豆で煮て食べる風習が記されています。出雲大社の門前には、紅白の白玉や餅を入れたぜんざいを出す店が並び、焼き餅を入れた縁結びぜんざいなど、縁結びの地にちなんだ品もあります。パウチ入りのぜんざいや、ぜんざいを使った和菓子も作られ、出雲大社参拝の土産としても親しまれています。
発祥
旧暦10月は全国の神々が出雲に集まるとされ、出雲では神在月と呼ばれます。この時期の神在祭で振る舞われたのが神在餅です。「じんざい」が出雲の方言でなまって「ずんざい」、さらに「ぜんざい」となり、京都に伝わったといわれます。ほかに、一休禅師がこの汁を食べて「善哉(よきかな)」と言ったことから名付けられたという説もあります。
歴史
松江藩の地誌『雲陽誌』の佐陀大社(現在の佐太神社)の項には、祭りの日に里の人々が白餅を小豆で煮て家ごとに食べ、これを神在餅と呼んだと記されています。この記述などから、佐太神社は「ぜんざい発祥の地」といわれています。2007年(平成19年)には、出雲観光協会内に事務局を置く出雲ぜんざい学会が、10月31日を「出雲ぜんざいの日」に制定しました。
特徴
大納言小豆などを甘く煮た汁に、餅や白玉団子を入れて作ります。出雲大社の門前の店では、縁起を担いで紅白の白玉や餅を入れたものがよく見られます。焼いた餅を入れた縁結びぜんざい、冷たい冷製ぜんざい、抹茶ぜんざいなど、店ごとに工夫を凝らしたぜんざいがあります。奥出雲産のもち米や、出雲大社の北にある鵜鷺(うさぎ)地区の藻塩など、地元の素材を使う店もあります。
主な食材
食文化
出雲地方では、正月の雑煮も小豆汁に餅を入れた小豆雑煮が食べられてきました。小豆と餅を組み合わせる食文化が根づいていることも、神在餅の言い伝えとあわせて紹介されます。10月31日の「出雲ぜんざいの日」は、「1031」を「千三十一(ぜんざい)」と読む語呂合わせに由来し、日本記念日協会に認定・登録されています。
有名店
おつまみ研究所大社門前ラボ & 日本ぜんざい学会壱号店
島根県出雲市大社町杵築南836-2
出雲大社の門前にある、ぜんざいとおつまみの店です。2024年の観光情報サイトでは、手作りの紅白の白玉を入れた出雲ぜんざいが660円、焼き餅を入れた縁結びぜんざいが770円と紹介されています。冷製ぜんざいもあります。
詳細を見る →坂根屋 大社店 出雲ぜんざい餅
島根県出雲市大社町杵築南840-1
明治5年(1872年)創業の和菓子店・坂根屋が、出雲大社正門前のご縁横丁で営むお茶屋です。2024年の観光情報サイトでは、出雲ぜんざいが650円、抹茶ぜんざいが800円と紹介されています。持ち帰りもできます。
詳細を見る →| 坂根屋「出雲ぜんざい」「出雲ぜんざい餅」 | 坂根屋の出雲ぜんざいはパウチ包装で、土産や引き出物にも向くとされています。出雲ぜんざい餅は、出雲ぜんざいと同じ材料で作った焼き餅風の和菓子です。持ち運びしやすく、出雲大社門前の土産として人気があります。通販も行っています。購入先を見る →PR |
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よくある質問
Q. 鳥取の小豆雑煮とは違うものですか?
A. 材料はよく似ています。小豆雑煮は、正月に食べる雑煮として小豆汁に丸餅を入れたものを指し、鳥取県や出雲地方に伝わります。出雲ぜんざいは神在餅の言い伝えを持つ甘味として、出雲大社の門前の店などで味わえます。