アイスクリン

Ice Kurin (Old-Fashioned Ice Confection of Kochi)

アイスクリン 1

画像: Wikimedia Commons

アイスクリンは、高知県で古くから親しまれている素朴な氷菓です。原料は砂糖、卵、脱脂粉乳とバナナの香料などで、乳脂肪分が少ないため、アイスクリームではなく氷菓に分類されます。シャリシャリとした食感は、アイスクリームとシャーベットの中間とも表されます。後味があっさりしていて、蒸し暑い高知の夏によく合います。1869年(明治2年)に横浜の馬車道で「あいすくりん」の名で売られたのが始まりとされ、かつては全国で食べられていました。戦後、乳脂肪の多いアイスクリームが主流になると各地で姿を消しましたが、高知では道路沿いのパラソルで売る形が定着し、今も夏の風物詩になっています。桂浜などの観光地で見かけるほか、高知市の専門店や県内メーカーのカップ入り商品でも味わえます。

発祥

日本で最初のアイスクリームは、1869年に元旗本の町田房造が横浜の馬車道で開いた店で、「あいすくりん」の名で売られたとされます。当初は外国人にしか売れなかったものの、1年ほどで評判となり、各地に広まりました。その後、物資の事情から生クリームや牛乳の代わりに脱脂粉乳や卵が使われるようになり、今のアイスクリンの形ができたと考えられています。

歴史

アイスクリンは手ごろなおやつとして全国で売られていましたが、戦後に牛乳や生クリームを使う濃厚なアイスクリームが広まると、各地で姿を消していきました。一方、高知では自動車が生活に欠かせなくなるにつれ、道路沿いにパラソルを立てて運転者に売る人が現れました。県内にはパラソルの露店が100か所以上あったともいわれます。こうして高知では日常のおやつとして残り、高知を代表する味になりました。

特徴

原料は砂糖、卵、脱脂粉乳、バナナの香料などとシンプルで、乳脂肪分は3%以下です。そのため食感はシャリシャリと軽く、甘さもさっぱりしています。定番はバナナ風味のプレーンで、ほかに抹茶、ゆず、いちご、ソーダ、チョコレートなどの味もあります。高知市の専門店では、味を変えて何段にも重ねて注文することもできます。

主な食材

砂糖卵脱脂粉乳バナナ香料

食文化

高知では夏になると、道路沿いや観光地にパラソルが立ち、アイスクリンが売られます。車を止めて買い求める人も多く、ドライブの途中に食べる気軽なおやつとして親しまれてきました。高知市の観光案内では、桂浜などの観光地でよく売られていると紹介されています。

有名店

1×1=1

高知県高知市南はりまや町2丁目3-12

はりまや橋から歩いて10分ほどの店で、昔ながらの製法でアイスクリンを作る工房に併設されています。店名には「伝統一番・味一番・信用一番」の意味が込められているとされます。アイスクリンは110円から、4段重ねは250円、コーンアイスは150円からと紹介されています。価格は変わることがあります。

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高知アイス売店

高知県吾川郡いの町柳瀬上分807-1

アイスクリンも製造する、いの町のアイスメーカー「高知アイス」の直営店です。同社のアイスをほぼ全種類そろえ、仁淀川を一面のガラス越しに眺められるカフェを併設しています。7・8月は無休とされます。

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県内メーカーのカップ入りアイスクリン2023年時点では、高知アイスや南国市の久保田食品、本山町のさめうらフーズなどがアイスクリンを製造しているとされます。高知アイスのアイスクリンは、ふるさと納税の返礼品や通販でも取り寄せられ、県外でも味わえます。

よくある質問

Q. アイスクリンとアイスクリームは、何が違うのですか?

A. 主な違いは乳脂肪分です。アイスクリンは脱脂粉乳を使い、乳脂肪分が少ないため、食品の分類ではアイスクリーム類ではなく氷菓になります。そのため、なめらかなアイスクリームに比べて、シャリッと軽い食感とあっさりした後味になります。

Q. アイスクリンは高知にしかないのですか?

A. かつては全国で売られていましたが、現在では高知県のほか、沖縄県や横浜市など一部の地域に残るのみとされます。高知では道路沿いのパラソル販売とともに、夏の風物詩として受け継がれています。

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