
八丁味噌は、大豆と塩のみを原料に木桶で仕込み、大きな石を円錐状に積み上げて重石をかけ、2年以上長期熟成させる愛知県岡崎市の豆味噌です。名前は、岡崎城から西へ八丁(約870メートル)離れた八丁村(現・岡崎市八帖町)で作られていたことに由来します。矢作川の伏流水に恵まれ、東海道の水陸交通の要地でもあった八丁村では、江戸時代初期から「カクキュー」と「まるや八丁味噌」という2軒の蔵元が向かい合って味噌を醸造し続けており、長期保存が利くことから兵糧としても重宝されたと伝わります。濃厚な旨味と特有の渋み・苦味を併せ持つ独特の風味が特徴で、味噌煮込みうどんや味噌カツなど、愛知を代表する郷土料理を支える味の基盤となっています。
発祥
八丁味噌の名は、岡崎城から西へ八丁(約870メートル)離れた八丁村(現・岡崎市八帖町)で作られていたことに由来します。矢作川の伏流水による豊富な湧き水と、東海道の水陸交通の要地であったことから、この地で味噌醸造が盛んになったとされています。
歴史
江戸時代初期、早川久右衛門家(現・カクキュー)と大田弥治右衛門家(現・まるや八丁味噌)が八丁村で味噌醸造を創業し、旧東海道を挟んで向かい合う形で今日まで蔵元を守り続けています。大豆と塩だけで作られ長期保存が可能なことから、三河武士の兵糧としても重宝されたといわれます。両社とも江戸時代から続く伝統製法を守りながら、時に競い合い、時に手を取り合って八丁味噌の名を広めてきました。
特徴
大豆麹に塩と水を加え、大きな木桶に仕込んで巨大な石を円錐状に積み重ねて重石とし、2年以上という長期間、天然醸造で熟成させます。米麹や麦麹を使う一般的な味噌と異なり、大豆のみで作る豆味噌のため、濃厚な旨味と特有の渋み・苦味を併せ持つ、色の濃い赤褐色の味噌に仕上がります。
主な食材
食文化
長期保存が利く豆味噌として三河武士の兵糧にも使われたと伝わり、後に味噌煮込みうどんや味噌カツ、どて煮など愛知の郷土料理の味の基盤として広く使われるようになりました。現在は工場見学ができる蔵元もあり、地域の食文化を体験できる観光資源にもなっています。
有名店
よくある質問
Q. 八丁味噌と普通の味噌は何が違いますか?
A. 一般的な味噌が米麹や麦麹を使うのに対し、八丁味噌は大豆と塩だけで作る「豆味噌」です。2年以上の長期熟成により、濃厚な旨味と特有の渋み・苦味を持つ赤褐色の味噌に仕上がります。