花いんげんの煮豆は、群馬県北部の吾妻地域で栽培される「花豆(紅花いんげん)」をやわらかく煮た郷土の常備菜です。花豆は標高900〜1,300メートルという冷涼な高原地帯でのみ育つ大粒の豆で、嬬恋村をはじめ中之条町や草津町、長野原町など吾妻地域一帯の特産品として知られています。乾燥保存した豆をおいしく食べやすくするため、時間をかけてやわらかく煮て仕上げる調理法が根づき、栗にも似た風味豊かな味わいを引き出します。祭りや冠婚葬祭、正月のおせちなど、地域のハレの日に供される料理としても親しまれ、収穫した豆を神棚に供える家庭もあるほど、暮らしに根ざした食材です。甘納豆や赤飯、ようかんなど、煮豆以外の加工品としても親しまれています。
発祥
花豆(花いんげん、紅花いんげん)は、群馬県吾妻地域の標高900〜1,300メートルという冷涼な高原地帯でのみ育つ大粒の豆で、「高原花豆」として親しまれてきました。昼夜の寒暖差が大きい高冷地の気候が大粒で風味豊かな花豆を育てる条件となり、嬬恋村や中之条町など吾妻地域一帯の特産品として定着していきました。
歴史
乾燥保存された花豆を食べやすくおいしく仕上げるため、やわらかく煮て食べる煮豆の調理法が地域に根づいていったとされます。地域の祭りや冠婚葬祭、おもてなしの席で供されるほか、吾妻地域ではおせち料理に花豆の煮豆を入れることも一般的で、収穫した豆を神棚に供える家庭も見られるなど、暮らしと結びついた食文化として受け継がれてきました。
特徴
調理では豆本来の風味豊かな味わいをそのまま楽しめるよう、あっさりとしつつもほのかな甘みを感じる煮加減に仕上げるのが特徴です。栗にも似た風味の大粒の豆を長時間かけてやわらかく煮るのがポイントで、煮豆のほか甘納豆や甘露煮、赤飯、ようかんなど、さまざまな料理や菓子にも活用されています。
主な食材
食文化
吾妻地域では祭りや冠婚葬祭のもてなし料理として花豆の煮豆が供されるほか、正月のおせちに入れる家庭も多く見られます。収穫した豆を神棚に供える風習も残る、地域に根づいた食文化です。
有名店
道の駅 八ッ場ふるさと館
群馬県吾妻郡長野原町大字林1567-4
直売所「八ッ場市場」で花豆の塩あま納豆や豆大福など花豆を使った特産品を販売。花豆をたまり醤油でじっくり漬け込んだ「やんば漬け」も人気。