ぼたん鍋

Botan Nabe (Wild Boar Hot Pot)

ぼたん鍋 1

画像: Wikimedia Commons

ぼたん鍋は、猪肉(ししにく)を野菜と一緒に味噌仕立てのだしで煮込む、兵庫県丹波篠山市(たんばささやまし)の郷土料理です。薄く切った猪肉を大皿に牡丹(ぼたん)の花びらのように並べて出すことが、名前の由来の一つとされます。丹波篠山は全国有数の猪の猟場として知られ、猟が解禁される11月中旬から3月中旬ごろが食べごろです。農林水産省によると、明治41年(1908年)ごろ、篠山町に駐屯した陸軍歩兵第70連隊が、訓練中に捕らえた猪の肉を味噌汁に入れて食べたのが始まりとされます。当初は「いの鍋」と呼ばれていました。昭和6年(1931年)、民謡「篠山小唄」の歌詞に「ぼたん鍋」の言葉が使われ、この名が広まったといわれます。地元の料理旅館などが冬の名物として出し、正月や特別な日のもてなし料理にもなりました。2022年には文化庁の「100年フード」に認定されています。

発祥

農林水産省「うちの郷土料理」によると、明治41年(1908年)ごろ、多紀郡篠山町に陸軍歩兵第70連隊が駐屯しました。兵士たちは訓練の際に捕らえた猪の肉を味噌汁に入れて食べたとされ、これがぼたん鍋の発祥といわれます。当初は「いの鍋」と呼ばれていました。猪肉の味を知った兵士が郷里に戻って評判を広め、篠山の猪肉が全国に知られるきっかけになったとも伝わります。発祥については諸説があります。

歴史

昭和6年(1931年)、篠山市商工会の前身団体が民謡「篠山小唄」の歌詞を募集しました。地元の斎藤子郊の作品が採用され、その4番に初めて「ぼたん鍋」の言葉が登場したといわれます。「いの鍋」では七五調に合わないため、唐獅子牡丹のシシから牡丹を連想して言い換えたと伝わります。その後、地元の料理旅館が猪肉を牡丹の花びらのように盛り付けて出すようになり、冬の名物として定着しました。

特徴

昆布やかつお節でとっただしに、白味噌と赤味噌の合わせ味噌を溶き入れた汁で煮るのが基本です。具は猪肉のほか、白菜、ごぼう、ねぎ、にんじん、山の芋(里芋)、焼き豆腐などを使います。猪肉は煮込むほどやわらかくなり、脂身から甘みとコクが出ます。好みで粉山椒をふって食べるのも特徴です。大皿に赤身と白い脂身が花のように並ぶ盛り付けは、見た目にも華やかです。

主な食材

猪肉白菜ごぼうねぎにんじん山の芋(里芋)焼き豆腐白味噌・赤味噌昆布・かつお節のだし粉山椒

食文化

丹波篠山では、猪の猟が解禁される11月中旬から3月中旬ごろまで、市内の多くの飲食店や旅館でぼたん鍋が出されます。正月や特別な日のもてなし料理でもあります。2022年には文化庁の「100年フード」に認定され、有識者特別賞も受けました。

有名店

料理旅館 丹波篠山 近又

兵庫県丹波篠山市二階町81

慶長14年(1609年)創業と伝わる老舗の料理旅館です。篠山城跡に近い城下町にあり、ぼたん鍋発祥の宿の一つとして知られます。神戸新聞は、前身の「近又楼」の当主が明治中期にこの料理を考案したと伝えています。ぼたん鍋のコースは19,800円(税込)程度の例があります。

囲炉裏料理 いわや

兵庫県丹波篠山市火打岩495-1

古民家で囲炉裏を囲みながら、こくのある味噌味のぼたん鍋を味わえる店です。地元の野菜をたっぷり使い、やわらかい猪肉を煮込みます。ぼたん鍋は11月から翌3月までの提供で、予約が必要です。JR篠山口駅からタクシーで20分ほどです。

丹波篠山 猪肉専門店 おゝみや

兵庫県丹波篠山市乾新町40(本店)

昭和24年(1949年)創業の猪肉専門店です。猪肉の販売のほか、城下町店(丹波篠山市北新町118-1)などでぼたん鍋などのジビエ料理を出しています。兵庫県物産協会の「五つ星ひょうご」にも選ばれています。

おゝみや「ぼたん鍋セット」猪肉専門店おゝみやの、自宅でぼたん鍋を楽しめるセットです。鍋用の猪肉ロースのスライス400gに、店のぼたん鍋味噌(150g×2袋)が付きます。通常価格は13,750円程度で、時期によって早期予約の割引もあります。

よくある質問

Q. なぜ「ぼたん鍋」と呼ぶのですか?

A. 猪肉を大皿に牡丹の花のように盛り付けることが由来の一つとされます。一方、昭和6年(1931年)の民謡「篠山小唄」の歌詞で、「いの鍋」を七五調に合う「ぼたん鍋」と言い換えたのが始まりとする説もあります。唐獅子牡丹のシシから牡丹を連想したといわれます。

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