あごのやき

Ago no Yaki (Grilled Flying Fish Chikuwa)

あごのやき 1

あごのやきは、トビウオのすり身で作る鳥取県の大ぶりなちくわです。鳥取県ではトビウオを「あご」と呼び、「あごちくわ」の名でも親しまれています。一般的なちくわはスケトウダラやサメ、ホッケなどが原料ですが、あごのやきはトビウオを原料にします。表面を焼いた皮は硬めで香ばしく、包丁を入れるとパリッと音がします。普通のちくわより色が濃く、初めて見た人が黒いちくわと思うこともあるそうです。かみごたえがあり、トビウオの味を丸ごと楽しめます。手でちぎったり丸かじりしたりするほか、わさび醤油やしょうが醤油を付けて酒の肴にします。吸い物の具やだしにも使われます。トビウオの旬は初夏で、あごのやきも初夏の味覚として親しまれています。県外の人への土産としても人気があります。

発祥

「あご」という呼び名は400年以上前の文献にも見られますが、語源は分かっていません。トビウオは5月から7月ごろ、産卵のため山陰の沿岸にやって来ます。鳥取県では伝統的な「あご旋網(まきあみ)」の漁法でとってきました。県内のあご漁では、数十個の白色のブリ板を縄に付けて魚をおびき寄せ、巻き取る方法がとられます。年間180トン近くが水揚げされ、ホソトビウオ(丸あご)とツクシトビウオ(角あご)がとれます。

歴史

農林水産省中国四国農政局の資料では、あごのやきは鳥取県の中部以西で加工製造され、土産としても人気があると紹介されています。県東部の鳥取市にも、あごちくわを作る練り物店があります。農林水産省の「うちの郷土料理」では、県内全域に伝わる料理として「あごちくわ」の名で掲載されています。なお、隣の島根県でも「あご野焼き」の名で製造販売が盛んです。

特徴

あごのやきは脂が少なくさっぱりとした味わいで、高たんぱくとされます。すり身を低温でじっくり蒸し、最後に表面をカリッと焼いて香ばしさを出す作り方が紹介されています。普通のちくわより色が濃く、食感はやや硬めでボリュームがあります。竹に巻いたままの竹付きの商品もあります。

主な食材

トビウオ(あご)のすり身わさび醤油・しょうが醤油(食べるとき)

食文化

かつて田植えを終えたときの行事「代満(しろみて)」では、あごの刺身やあごのやきがごちそうとして食べられました。今も宴会の席では、すぐに出せる酒の肴として重宝されています。

有名店

前田商店カンパニー(味の散歩道まえた)

鳥取県鳥取市福部町海士20-1

大正10年(1921年)創業の練り物メーカーで、あごちくわも製造しています。観光情報では直売所「味の散歩道まえた」として紹介され、あごちくわやとうふちくわが人気です。完全予約制の工場見学も行っています。

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とうふちくわの里 ちむら 布袋店

鳥取県鳥取市河原町布袋556

鳥取名物のとうふちくわで知られる株式会社ちむらの店で、トビウオのすり身を使ったあごちくわも販売しています。保存料を使わない手作りのちくわが特徴とされます。観光情報サイトでは、竹付きのあごちくわが648円程度で紹介されています。

よくある質問

Q. あごのやきとあごちくわは同じものですか?

A. 同じものを指します。中国四国農政局の資料では、トビウオで作ったちくわを「あごのやき」とし、「あごちくわ」とも呼ばれると紹介しています。鳥取県や農林水産省の郷土料理のページでは「あごちくわ」の名で載っています。島根県では「あご野焼き」の名でも作られています。

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