優佳良織

Yukara-ori

優佳良織 1

優佳良織は、1962年に旭川出身の染織作家・木内綾(きうち あや、1924〜2006年)が創始した北海道独自の染織工芸です。羊毛を200色以上に染め分け、その色糸を綴れ織や浮き織の技法で織り込むことで、流氷やクロユリ、摩周湖の湖面といった北海道の自然風景を、まるで油絵を描くように一枚の織物へ表現します。染色・紡ぎ・機織りの全工程を手作業で行う点も大きな特徴です。名称はアイヌ語の「ユーカラ(伝承する)」に由来し、北海道の風土を後世へ伝える工芸でありたいという願いが込められています。木内綾は日本民芸公募展最優秀賞(1977年)やハンガリー国際織物ビエンナーレ金賞(1978年)を受賞するなど国際的にも高く評価されましたが、木内の没後、事業を引き継いだ北海道伝統美術工芸村が2016年に経営破綻し、拠点だった優佳良織工芸館は長期休館(実質閉館)状態にあります。現在は元債権者の高嶋良樹氏が2018年に設立した「合同会社 優佳良織工房」が、ベテランの織り手や染め手の協力を得て技術と作品の継承にあたっています。

発祥

優佳良織は1962年、旭川生まれの染織作家・木内綾によって創始されました。木内は戦後、北海道立工業試験場の指導を受けながら織物の研究と試作を重ね、北海道の自然そのものを表現する染織工芸を目指して優佳良織工房を発足させました。名称はアイヌ語の「ユーカラ」に由来し、「伝承する」という意味が込められています。

歴史

創始後、木内綾は日本民芸公募展最優秀賞(1977年)、ハンガリー国際織物ビエンナーレ金賞(1978年)を受賞し、1984年にはニュージーランドの美術館で2年間の巡回展を開催するなど、国内外で高い評価を得ました。木内の没後、後継者も2016年に死去し、運営元の北海道伝統美術工芸村が同年に経営破綻して優佳良織工芸館は休館となりました。2018年、元債員であった高嶋良樹が「合同会社 優佳良織工房」を旭川市忠和に設立し、ベテランの技術者とともに小規模ながら技術継承を再開しています。

特徴

羊毛を200色以上に染め分けた色糸を用い、綴れ織や浮き織の技法で流氷、クロユリ、摩周湖といった北海道の自然風景を絵画のように織り上げる点が最大の特徴です。染色・紡ぎ・機織りの全工程を手作業で行うため、一枚の織物が完成するまでに長い時間を要します。作品のモチーフは北海道の四季や地域の風土に根ざしたものがほとんどで、「北海道を織った工芸品」とも称されます。

使用される素材

羊毛(染色した色糸)

制作工程

  1. 1

    染色

    羊毛を200色以上の色に染め分け、風景表現に必要な微妙な色調をつくり出す。

  2. 2

    紡ぎ

    染めた羊毛を手作業で糸に紡ぎ、織りに使う色糸を準備する。

  3. 3

    機織り

    綴れ織や浮き織の技法で色糸を織り込み、油絵のように風景や模様を描き出す。

主な産地
  • 北海道旭川市

職人・工房

合同会社 優佳良織工房(代表・高嶋良樹)

優佳良織工芸館の休館後、2018年にベテランの織り手・染め手の協力を得て設立された工房。木内綾が築いた技術と作品の継承にあたっている。

公式サイト →

購入方法

優佳良織工房(BASE公式通販)
テーブルセンターや名刺入れ、小銭入れなど、優佳良織の色糸を使った小物・雑貨をオンラインで購入できる。雛人形など季節の品も扱う。購入先を見る →PR
優佳良織工房 直営売店
旭川市忠和の工房内に併設された売店で、財布・バッグ・ポーチなど各種作品を展示販売している。受付時間は10:00〜17:00、日曜・月曜定休。購入先を見る →PR

体験施設

優佳良織工房

北海道旭川市忠和5条7丁目4番2号

電話(0166-67-2547)またはメールで要事前予約、実際の作品にも使われる色糸を使用した機織り体験ができる(当日申込は応相談)

詳細を見る →

よくある質問

Q. 優佳良織工芸館は見学できますか。

A. 運営元の経営破綻により2016年から長期休館(実質閉館)状態が続いており、現時点で見学はできません。現在は旭川市内の優佳良織工房が技術と作品の継承を行っています。

#染織#旭川#木内綾#羊毛#手織り