八女福島仏壇は福岡県八女市(旧福島町)で作られる、金箔と漆塗りを施した壮麗な楼閣造りの仏壇です。文政4年(1821年)、指物大工の遠渡三作が仏閣建築の夢を見たことをきっかけに、大工仲間の井上利久平・平井三作とともに製作を始めたと伝えられ、1850年頃には製作技術が確立しました。江戸時代末期には塗り・金具・彫刻・仏像・木地の各分野の職人が集まる一大産業へと発展しました。木地師・宮殿師・彫刻師・金具師・塗師・蒔絵師による分業体制のもと、木地から宮殿づくり、彫刻、金具、漆塗り、蒔絵・金箔押しまでおよそ80の工程を経て一基の仏壇が完成します。1977年(昭和52年)3月30日に経済産業大臣指定伝統的工芸品の指定を受け、福岡県を代表する仏壇産地としての地位を確立しました。
発祥
八女福島仏壇の起源は文政4年(1821年)にさかのぼります。指物大工であった遠渡三作が荘厳な仏閣建築の夢を見たことをきっかけに、大工仲間の井上利久平、平井三作とともに仏壇づくりを始めたという逸話が伝わっています。旧福島町(現・八女市)は江戸時代から在方町として商業が栄え、仏壇づくりに必要な木工・漆・金工などの職人が集積しやすい土地柄だったことも、産地形成を後押ししました。
歴史
1850年頃には製作技術が確立し、江戸時代末期の福島町には18人の塗り職人、14人の金具職人、7人の彫刻職人、7人の仏像製造職人、10人の木材加工職人が携わる一大産業へと発展していたと伝わります。分業体制による高い専門性を保ちながら技術が代々受け継がれ、1977年(昭和52年)3月30日には経済産業大臣より伝統的工芸品の指定を受け、福岡県を代表する仏壇産地としての地位を確立しました。
特徴
重厚な漆塗り、華麗な金箔・蒔絵、精巧な宮殿や彫刻、金具細工など、職人の技の粋を尽くした荘厳華麗な楼閣型の金仏壇であることが最大の特徴です。木地師・宮殿師・彫刻師・金具師・塗師・蒔絵師の6部門による分業体制のもと、完成までにおよそ80の工程を経ます。ほぞ組みによる組立て式の木地構造を採用しているため長く使うことができ、部材ごとの修理やメンテナンスがしやすい点も大きな魅力です。
使用される素材
制作工程
- 1
木地
仏壇の本体を組み立てる工程。杉や檜、欅などの木材を用い、ほぞ組みによって釘を使わずに組み立てる、後の修理がしやすい構造をつくる。
- 2
宮殿(くうでん)
仏壇内部の屋根にあたる宮殿部分を製作する。寺院建築を模した精巧なつくりで、伝統的な組み方によって荘厳な内陣を表現する。
- 3
彫刻
欄間や扉などに花鳥や龍などの意匠を彫り込む。木地に立体感のある彫刻を施し、仏壇全体に格式を与える。
- 4
塗り
精製した天然漆を幾重にも手作業で塗り重ね、重厚な艶と耐久性を持たせる。
- 5
金具
銅や銅合金を用いて仏壇を飾る金具を製作する。彫金や透かし彫りによって細やかな装飾を施す。
- 6
蒔絵・金箔押し
漆で文様を描いて金粉を蒔く蒔絵や、純金箔を押す仕上げを行う。仏壇全体に華麗な輝きを与える最終工程。
| 主な産地 |
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職人・工房
購入方法
- 八女福島仏壇仏具協同組合
- 八女福島仏壇の製造・販売を行う19軒が加盟する協同組合。伝統的な金仏壇から住居空間に合わせた小型仏壇まで、加盟工房を通じて購入相談ができる。購入先を見る →PR
体験施設
八女伝統工芸館
福岡県八女市本町2-123-2
高さ6.5m・幅3.8mの日本一の大型仏壇をはじめ、八女福島仏壇の製作工程や道具を展示。入館無料、9:00〜17:00(月曜・年末年始休館)。
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