山形鋳物は山形市を中心に約900年の歴史を持つ鋳物工芸です。平安時代後期の康平年間(11世紀半ば)、源頼義に従軍した鋳物師が馬見ヶ崎川流域の砂と土質が鋳型づくりに適していることを見出し、この地に住み着いたのが始まりと伝えられています。江戸時代には最上義光が城下町を整備した際、鋳物師町(現在の銅町)を設けて職人を集住させ、産地としての基盤を築きました。南部鉄器の重厚で装飾的な作風に対し、山形鋳物は薄肉で繊細な鋳肌を活かした簡素な美しさが特徴とされ、茶の湯釜や鉄瓶、花瓶といった生活工芸品から梵鐘や灯籠まで幅広く手がけられています。1975年(昭和50年)、経済産業大臣指定の伝統的工芸品に指定されました。近年は鉄瓶や風鈴に加え、インテリア雑貨など現代の暮らしに合う新しい製品づくりにも取り組まれています。
発祥
山形鋳物の起源は平安時代後期の康平年間(1058〜1065年頃)とされています。源頼義が奥州へ出兵した際に従軍した鋳物師たちが、山形市内を流れる馬見ヶ崎川の砂と周辺の土質が鋳型づくりに最適であることを発見しました。数人がこの地にとどまって鋳物づくりを始めたのが始まりと伝えられています。以来、山形は鋳物づくりに適した土地として職人が代々定着してきました。
歴史
江戸時代初期、山形城主・最上義光が城下町を再編する際、火を扱う鋳物師を「銅町」に集住させたことで産地としての基盤が固まりました。元和年間には京都など先進地の技術を取り入れてブロンズ鋳物の技術が確立し、梵鐘や灯籠なども手がけられるようになります。明治以降は鉄瓶や茶の湯釜などの美術工芸品の生産も広がり、1975年に国の伝統的工芸品指定を受けました。
特徴
山形鋳物は、南部鉄器に比べて薄肉で軽く、繊細な鋳肌を活かした簡素な美しさが特徴です。独自の鋳型づくりや文様押し、肌打ち、漆仕上げといった伝統技法により、薄物でありながら形の正確さを保っています。梵鐘や灯籠のような大型品から鉄瓶や花瓶といった生活道具、近年は風鈴やインテリア雑貨まで、幅広い製品に対応できる技術の広さも特徴です。
使用される素材
制作工程
- 1
原型・鋳型づくり
木型や砂・粘土を用いて製品の形をかたどった鋳型を成形する。
- 2
鋳型の乾燥・焼成
鋳型を乾燥させ、必要に応じて焼き固める「肌焼き」を行い耐熱性を高める。
- 3
溶解・注湯
溶かした鉄や銅を鋳型に流し込み、目的の形を鋳造する。
- 4
仕上げ
鋳型を外して製品を取り出し、肌打ちや漆仕上げなどを施して仕上げる。
| 主な産地 |
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職人・工房
購入方法
- 鋳心ノ工房 ショールーム
- 山形市円応寺町にあるショールームで鉄瓶や風鈴などの鋳物製品を購入できる(来訪は要事前連絡)。鉄瓶は6万円台〜、鉄の風鈴は2,000円台〜。オンラインショップでの購入も可能。購入先を見る →PR