津山箔合紙

Tsuyama Hakuaishi

津山箔合紙 1

津山箔合紙は、岡山県津山市横野地区(上横野・下横野)で作られている三椏(みつまた)を原料とした手漉き和紙です。薄くかさばらないのに強く、表面がなめらかで金箔・銀箔を傷つけないことから、金箔工芸に欠かせない「箔合紙」として京都や金沢の金箔職人たちに愛用されてきました。やや赤みを帯びた光沢のある紙肌が特徴で、古文書の修復や、ドイツ・カナダなど海外での銅版画・エッチング用紙としても用いられています。原料の三椏は美作地方の特産で、財務省印刷局に紙幣原料として納められる「局納ミツマタ」の産地としても知られます。昭和56年(1981年)1月に岡山県の伝統的工芸品に指定されましたが、現在この津山箔合紙を漉いているのは全国でただ一軒、横野地区の上田手漉和紙工場(横野和紙工房)のみとなっており、貴重な手仕事が続けられています。

発祥

津山箔合紙の歴史は、文化年間(1804〜1818年)に初代・上田長吉が津山藩・松平家の御用紙作りを拝命したことに始まるとされます。以来200年以上にわたり、津山市横野地区(上横野・下横野)の上田家が手漉き和紙作りを受け継いできました。原料には、コウゾより繊維が柔軟で細く光沢のある三椏(みつまた)が用いられ、美作地方はその一大産地として知られています。

歴史

薄くて金箔を傷つけない紙質が評価され、津山箔合紙は京都・金沢の金箔工芸を支える箔合紙として全国に流通するようになりました。昭和56年(1981年)1月、岡山県の伝統的工芸品に指定されています。現在は横野和紙工房のみが製造を続け、7代目の上田泰資さんが一人で漉き上げる紙を、金箔職人や古文書修復の関係者が待つ状況が続いています。

特徴

やや赤みを帯びて光沢のある紙肌が特徴で、薄くかさばらないうえに強靭で、金箔・銀箔を挟んでも傷つけないことから「箔合紙としては日本一」とも言われます。金箔・銀箔の保存や古文書の修復に使われるほか、ドイツやカナダへ輸出され銅版画(エッチング)用紙としても利用されるなど、国内外の工芸・文化財修復の現場を陰で支えています。

使用される素材

三椏(ミツマタ)

制作工程

  1. 1

    刈り取り・蒸し

    三椏の葉が落ちる11月頃に枝を刈り取り、蒸してから皮をむいて干す。

  2. 2

    煮熟・水晒し

    乾かした皮を釜で煮て柔らかくし、川の水にさらしてあくを抜く。

  3. 3

    叩解

    叩くなどして繊維をほぐし、紙料(紙素)に仕上げる。

  4. 4

    紙漉き

    簀桁(すけた)を使い、紙料を一枚ずつ丁寧に漉き上げる。

主な産地
  • 津山市横野地区(上横野・下横野)

職人・工房

上田手漉和紙工場(横野和紙工房)

文化年間(1804〜1818年)創業、初代上田長吉が津山藩松平家の御用紙作りを務めて以来200年余り続く手漉き和紙工房。現在は7代目の上田泰資さんがほぼ一人で紙を漉き続けており、津山箔合紙を製造する国内唯一の工房となっている。

公式サイト →

購入方法

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