東山和紙は、岩手県一関市東山町に約800年伝わる手漉き和紙です。発祥については、平安時代末期に鎌倉勢に滅ぼされた奥州藤原氏の落人がこの地に土着し、農耕の傍ら生活用品として紙を漉き始めたとする説や、平泉・中尊寺の造営に伴い写経用の紙が大量に必要となり、近隣の東山町で漉かれるようになったとする説が伝えられています。「東山」という地名は、中尊寺近くの束稲山から東方を望む風景が京都の東山に似ていたことに由来するといわれ、町内には文字どおり「紙生里(かみあがり)」という地名も残っています。楮(こうぞ)をほぼ唯一の原料とする、素朴で強靭な紙質が特徴です。
発祥
東山和紙の起源には諸説あります。一つは、平安時代末期に鎌倉勢に滅ぼされた奥州平泉の藤原勢の落人が東山町一帯に土着し、農耕のかたわら生活用品として紙を漉き始めたとする説です。もう一つは、平泉初代・藤原清衡が中尊寺の諸堂造営に着手した際、写経のために大量の紙が必要となり、これに応えるかたちで近隣の東山町で紙漉きが始まったとする説です。
歴史
江戸時代には伊達藩の奨励もあって紙漉きが発展し、幕末から明治にかけて最盛期を迎えました。昭和17年頃には東山町内に285人もの紙漉き職人がいたと伝えられていますが、生活様式の変化とともに漉き手は減少し、現在は山谷地区を中心とするわずかな職人が冬期間の仕事として伝統を守り続けています。
特徴
東山和紙は楮をほぼ唯一の原料とする、素朴で強靭な紙質が特徴です。「東山」の地名は、中尊寺近くの束稲山から東方を眺めた風景が京都の東山に似ていたことに由来すると伝えられ、町内には文字どおり紙の生まれた里を意味する「紙生里」という地名も残っています。昔ながらの製法をほぼそのまま受け継いでいる点も大きな特徴です。
使用される素材
制作工程
- 1
楮刈り・皮むき
楮を刈り取り、表面の黒皮を包丁で剥いで乾燥させる。
- 2
煮熟・あく抜き
乾燥させた楮を釜で煮て水に浸し、あく抜きをして繊維をやわらかくする。
- 3
ちり取り・叩解
煮た楮から小さなちりを一つひとつ取り除き、繊維の状態になるまで叩いてほぐす。
- 4
紙漉き
ほぐした楮の繊維にトロロアオイの粘液を混ぜ、簀桁(すけた)で紙を漉く。
- 5
乾燥
漉き上げた紙を板に貼るなどして乾燥させ、和紙に仕上げる。
| 主な産地 |
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購入方法
- 東山和紙 紙すき館
- 東山和紙の展示販売を行う工房直営の施設。原料の楮も自家栽培し、冬期には工房で紙漉きが行われている。購入先を見る →PR
体験施設
東山和紙 紙すき館
岩手県一関市東山町長坂字町390
紙すき体験は1人1,100円、2人で1,700円、3人以上は1人800円。6名以上は要予約。営業は4〜11月9時〜17時、12〜3月は土日祝10時〜15時。
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