富山木象嵌

Toyama Mokuzogan

富山木象嵌 1

富山木象嵌は、色や木目の異なる天然木を糸鋸で挽き抜いてはめ込み、一枚の板の上に絵や模様を表現する富山市発祥の木工技法である。明治40年(1907年)、富山出身の中島杢堂が神奈川県小田原の木象嵌家・白川洗石のもとに弟子入りし、糸鋸機械を用いた近代的な象嵌技術を学んで富山に持ち帰ったのが始まりとされる。中島杢堂は1964年(昭和39年)に富山県無形文化財の指定を受け、富山の風土に根ざした独自の作風を築いた。三角形や四角形など単純な木片を組み合わせる寄木細工とは異なり、台板に描いた図柄に沿って糸鋸で精密に挽き抜き、同型の模様材をはめ込むことで絵画的な図柄を表現できる点が最大の特徴である。額装やテーブルなどの伝統的な製品に加え、近年は茶器や照明など新しい形の製品づくりも進められている。後継者たちの活動が評価され、2013年(平成25年)に富山県指定伝統工芸品となった。

発祥

明治40年(1907年)、富山出身の中島杢堂が神奈川県小田原の木象嵌家・白川洗石のもとに弟子入りし、糸鋸機械を用いた近代的な木象嵌の技術を学んだ。その技術を郷里の富山に持ち帰り広めたことが、富山木象嵌の始まりとされる。

歴史

中島杢堂は1964年(昭和39年)に富山県無形文化財の指定を受け、富山の風土や伝統に根ざした独自の作風を確立した。その後継者たちによる制作・普及活動が続けられ、2013年(平成25年)に富山県指定伝統工芸品となった。現在も「富山木象嵌展」などの展示を通じて技術が紹介されている。

特徴

台板に描いた図柄に沿って、色や木目の異なる天然木を糸鋸で精密に挽き抜き、同型に加工した模様材をはめ込んで絵や模様を表現する。単純な形の木片を組み合わせる寄木細工とは異なり、絵画的で細密な図柄を表現できる点が特徴である。

使用される素材

天然木(色・木目の異なる複数の樹種)

制作工程

  1. 1

    下絵・木取り

    表現したい図柄の下絵を描き、色や木目の異なる木材を選ぶ。

  2. 2

    糸鋸による挽き抜き

    台板に描いた模様に沿って糸鋸で図柄の形を精密に挽き抜く。

  3. 3

    はめ込み

    挽き抜いた形と同型に加工した模様材を一片ずつはめ込んでいく。

  4. 4

    仕上げ

    表面を研磨し、額やテーブルなどの製品として仕上げる。

主な産地
  • 富山市

職人・工房

とやまの木せいひん研究会

富山木象嵌をはじめ県産材を生かした木工品の作り手が参加する研究会。展示会や商品開発を通じて技術の普及に取り組んでいる。

公式サイト →

購入方法

永森家具
富山県射水市にある家具店。富山木象嵌の製品を取り扱っている。

よくある質問

Q. 木象嵌と寄木細工はどう違いますか。

A. 寄木細工は三角形や四角形など単純な形の木片を組み合わせて幾何学模様を作るのに対し、木象嵌は糸鋸で図柄の形に挽き抜いた木片をはめ込み、絵画的な図柄を表現する技法である。

#木工品#象嵌#寄木#富山県指定伝統工芸品