
天童将棋駒は山形県天童市を中心に作られる将棋の駒で、全国生産量の約95%を占めるといわれています。起源は江戸時代後期、財政難に苦しんでいた天童織田藩が下級武士の内職として将棋駒づくりを奨励したことに遡ります。米沢藩を通じて大阪の駒師から技術を学び、幕末には草書体を用いた「書き駒」の基礎が確立されました。明治以降は分業体制が整い大量生産地として発展し、昭和初期には全国一の生産量を誇るまでになりました。原材料には「木の宝石」とも呼ばれる伊豆諸島・御蔵島産のツゲが用いられ、書き駒・彫り駒・彫り埋め駒・盛り上げ駒の4種類があります。中でも漆で文字を盛り上げる「盛り上げ駒」は最高級品とされ、将棋のタイトル戦でも使用されています。1996年、経済産業大臣指定の伝統的工芸品に指定されました。
発祥
天童将棋駒の起源は江戸時代後期にさかのぼります。1831年(天保2年)、上野国小幡から出羽国高畠を経て天童に移った織田藩は、度重なる凶作で財政が困窮し、家臣を救済する策として下級武士に将棋駒づくりを内職として奨励しました。すでに大阪の駒師を招いていた米沢藩を通じて技術が伝えられたとされています。
歴史
幕末には草書体を用いた「書き駒」の基礎が確立され、明治期には分業体制が整って大量生産が可能になりました。昭和初期には天童は全国一の将棋駒生産地となり、山形県将棋駒協同組合を中心に現在も全国生産量の大半を占める産地として160年以上の歴史を刻んでいます。1996年に国の伝統的工芸品の指定を受けました。
特徴
天童将棋駒は「木の宝石」と称される御蔵島産のツゲの美しい木目と黒漆の艶が持ち味です。製法により、漆で文字を書く「書き駒」、彫刻による「彫り駒」、彫った文字を漆で埋める「彫り埋め駒」、漆で文字を盛り上げる最高級品「盛り上げ駒」の4種類に分けられます。書体は150種ほどあるといわれ、わずか3cm四方ほどの駒に日本の伝統美が凝縮されています。
使用される素材
制作工程
- 1
木地づくり
御蔵島産のツゲの板材から駒の形を一枚ずつ切り出す。
- 2
字母紙づくり・字入れ
書体をもとにした字母紙を用いて、駒木地に文字の位置を写し取る。
- 3
彫刻・漆入れ
文字を彫刻し、生漆や錆漆を彫り跡に埋め込んでいく。
- 4
研磨・盛り上げ
表面を研磨して仕上げ、盛り上げ駒は漆で文字を盛り上げる。彫り埋め作業には約1か月を要する。
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職人・工房
購入方法
- 天童佐藤敬商店
- 天童市田鶴町にある将棋駒・将棋盤の専門店。オンラインストアでも購入でき、彫り駒は2万円台〜、盛り上げ駒などの高級駒も取り扱う。購入先を見る →PR