修善寺紙(しゅぜんじがみ)は、静岡県伊豆市修善寺の紙谷(かみや)地区で漉かれてきた和紙です。起源ははっきりしませんが、平安時代ごろから漉かれていたともいわれ、千年に及ぶ歴史を持つとされます。『平家物語』にもその名が見え、源頼朝が挙兵の際に関東の武士へ送った文書にも使われたと伝わります。江戸時代には徳川家康がその質を認めて奨励し、幕府の御用紙として用いられたといわれます。古くは薄紅色を帯びた薄い紙で、簾目(すだれめ)の模様が表れるのが特徴でした。明治から大正にかけて、洋紙の普及などにより生産は途絶えます。1985年に地元住民の協力で紙谷に工房が建てられ、復元への取り組みが始まりました。現在は修善寺紙谷和紙工房で紙漉きが続けられ、紙漉き体験も行われています。
発祥
修善寺紙の起源ははっきりしていませんが、平安時代ごろから漉かれ始めたともいわれます。『平家物語』にその名が登場するとされ、源頼朝が平氏打倒の兵を挙げた際、関東の武士に送った文書にも修善寺紙が使われたと伝わります。紙は修善寺の紙谷地区で漉かれてきました。古くは薄紅色をしていたことから、「いろよし紙」とも呼ばれたといいます。
歴史
江戸時代には徳川家康がその質を認め、紙漉きの権限に関する黒印状を与えて奨励したと伝わります。修善寺紙は幕府の御用紙として用いられたといわれます。しかし明治から大正にかけて、洋紙の製造技術が広まるなかで生産は途絶えました。1985年、文化の継承を願う地元住民の協力で紙谷に工房が建てられ、「修善寺紙を再現する会」が発足します。2021年には地域おこし協力隊として舛田拓人さんが工房に加わり、2025年に修善寺和紙合同会社が設立されました。
特徴
修善寺紙は、三椏(みつまた)を主な原料とする和紙です。古い修善寺紙は、薄いこと、薄紅色を帯びること、簾目の模様が表れることが特徴とされます。三椏はしなやかで独特のつやのある紙を生みます。現在は楮(こうぞ)と三椏を主な原料とし、湧き水を使った昔ながらの製法で漉かれています。原料の多くは四国などから取り寄せていますが、休耕地で楮や三椏を育て、地元産の原料による紙づくりを目指しています。
使用される素材
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職人・工房
修善寺和紙合同会社
2025年に設立された修善寺紙の製造・販売会社。代表の舛田拓人さんは2021年に地域おこし協力隊として伊豆市へ移り住み、紙谷和紙工房で修善寺紙の再現と継承に取り組んできた。修善寺紙谷和紙工房とSHUZENJI WASHI LABORATORYを運営する。
公式サイト →購入方法
- SHUZENJI WASHI LABORATORY
- 伊豆市修善寺にある、和紙について学べる展示とショップを兼ねた施設。和紙の原料や道具に触れられ、ここでしか手に入らない和紙製品も扱う。営業日時が変わることがあるため、事前の問い合わせがすすめられている。専用駐車場はない。購入先を見る →PR
体験施設
修善寺紙谷和紙工房
静岡県伊豆市修善寺1302-4
名刺25枚、はがき5枚、美濃判1枚のいずれかを選んで紙漉きを体験できる。料金は1人10,000円程度で、所要時間は90分ほど。小学生以上が対象で、2名から前日までの予約制。修善寺温泉街から車で5分ほど。
詳細を見る →よくある質問
Q. 徳川家康が与えたのは朱印状ですか?
A. 修善寺の観光案内などでは、家康が紙漉きの権限に関する黒印状を与えて修善寺紙を奨励したと紹介しています。黒印状は墨の黒い印を押した文書で、朱色の印を押した朱印状と同じく、武家が出した公文書の一種です。
Q. 紙漉き体験ではどんな紙を作れますか?
A. 紙谷和紙工房の体験では、名刺25枚、はがき5枚、美濃判1枚から1つを選びます。はがきを選ぶと、草花を漉き込んだデザインにもできます。職人がサポートしてくれるので、小学生から参加できます。