大津くみひもは、大津市逢坂を中心に伝わる組紐(くみひも)の伝統的工芸品です。組紐は仏教伝来とともに日本に伝わり、当初は経巻や袈裟の紐、公家・武家の装束の紐として用いられてきました。大津では江戸時代、東海道を通って京都へ入る武士や町人の刀の下げ緒や印籠の紐を修理したことが始まりと伝えられています。丸台・角台・綾竹台・内記台など複数の組台を使い分けながら、糸を編み組んで一本の紐に仕立てる手仕事で、高級品には草木染めを施した糸が用いられます。現在も逢坂で慶応3年(1867年)創業の藤三郎紐が唯一の組紐屋として技術を受け継ぎ、帯締めや羽織紐、ストラップなどの小物まで、幅広い製品を手がけています。
発祥
組紐は仏教伝来とともに日本にもたらされ、当初は経巻を結ぶ紐や袈裟の紐として、また公家・武家の装束の飾り紐として用いられました。大津の組紐づくりは江戸時代、東海道を通って京都へ入る武士や町人が携えていた刀の下げ緒や印籠の紐を修理したことに始まると伝えられています。旧東海道の宿場町として人の往来が盛んだった大津逢坂の地の利を生かし、紐づくりの技が根付いていきました。
歴史
江戸期以来、大津逢坂では組紐づくりが受け継がれ、時代が下るにつれて武具の紐から帯締めや羽織紐など庶民の装いを彩る品へと用途が広がっていきました。慶応3年(1867年)創業の藤三郎紐は、150年以上にわたりこの地で組紐を作り続ける唯一の店として知られ、江戸期以来の技術を生かしながら、現代の生活に合う新しい組紐文化の創造にも取り組んでいます。
特徴
大津くみひもの特徴は、丸台・角台・綾竹台・内記台など用途に応じた複数の組台を使い分け、糸を交差させながら手作業で組み上げていく点にあります。高級な品には草木染めで染め上げた糸が使われ、深みのある色合いと丈夫さを兼ね備えています。帯締めや羽織紐といった和装小物にとどまらず、近年はストラップなど普段使いしやすい商品も手がけられています。
技法
組台
丸台、角台、綾竹台、内記台など複数の組台を用途に応じて使い分け、糸を交差させながら紐を組み上げていく。組台の違いにより紐の断面の形状や質感が変わる。
使用される素材
制作工程
- 1
糸繰り
染め上げた糸を繰り、組みやすい状態に整える。
- 2
糸合わせ
紐の柄や太さに合わせて必要な本数・色の糸をそろえる。
- 3
組み
内記台などの組台を使い、糸を交差させながら紐を組み上げる。
- 4
仕上げ
房やかがり止めなどを整えて完成させる。
| 主な産地 |
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職人・工房
藤三郎紐(有限会社藤三郎紐)
慶応3年(1867年)創業、大津逢坂で150年以上にわたり組紐を作り続ける大津唯一の組紐屋。江戸期以来の技術を生かし、帯締めや羽織紐から普段使いの小物まで手がけている。
公式サイト →購入方法
- 藤三郎紐
- 大津市逢坂の店舗で組紐製品を購入できるほか、琵琶湖ホテルやびわ湖大津館の売店、大津駅観光案内所でも取り扱われている。組紐ストラップは1,760円程度から。購入先を見る →PR