水うちわは岐阜県岐阜市の川原町付近で作られてきた夏の風物詩で、水に浸してあおぐと気化熱によってひときわ涼しい風を感じられる、他に類を見ないうちわです。極限まで薄く漉いた雁皮紙にニスを引いて仕上げるため、向こう側の景色が透けて見えるほどの透明感が魅力で、室町時代から続くとされる岐阜うちわの歴史の中で独自に発展しました。長良川鵜飼の土産物として発展した歴史を持ちますが、原料の雁皮の入手難などにより一時生産が途絶え、2005年の愛・地球博を機に復活を遂げました。現在も職人が一本一本手作業で仕上げています。
発祥
岐阜うちわは室町時代にはすでに記述が見られる歴史あるうちわで、長良川鵜飼の観光土産として作られ始めたのが起源のひとつとされます。岐阜が盆地で良質な竹に恵まれ、長良川の水運を利用した紙問屋町として栄えたことが、うちわづくりが定着した背景にあります。
歴史
水うちわは薄い雁皮紙にニスを塗って作られる岐阜うちわの一種として発展しましたが、原料の雁皮が入手困難になったことなどから、一時期生産が途絶えていました。2005年に開催された愛・地球博を機に職人の手によって復活し、現在も伝統の技が受け継がれています。
特徴
水うちわ最大の特徴は、水にくぐらせてあおぐことで気化熱により涼しさを感じられる点です。極限まで薄く漉いた雁皮紙にニスを塗ることで水のような透明感が生まれ、向こう側の景色が透けて見えるほどの薄さに仕上がります。竹の骨に和紙を貼る工程まで、すべてを職人が手作業で行います。
使用される素材
制作工程
- 1
塵とり
極薄に漉いた雁皮紙の繊維についた塵を、冷水の中で一つずつ手作業で取り除く。
- 2
竹骨づくり
うちわの骨となる竹を細く割り、しなやかな骨組みに仕上げる。
- 3
紙貼り
竹の骨に薄い雁皮紙を丁寧に貼り付ける。
- 4
ニス引き
貼り上げた紙面に天然ニスを塗り重ね、水のような透明感と強度を持たせて仕上げる。
| 主な産地 |
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職人・工房
家田紙工株式会社
岐阜県美濃市で水うちわを製造する紙工品メーカー。雁皮紙にニスを塗る伝統の技法を守りながら、金魚や朝顔などの意匠を凝らした水うちわを一本一本手作りしている。価格は7,000円程度〜1万円程度が中心。
公式サイト →購入方法
- 川原町屋
- 岐阜市川原町にある和カフェ&ギャラリー。水うちわをはじめとする岐阜の伝統工芸品や和雑貨を取り扱う。購入先を見る →PR