越前竹人形

Echizen Take Ningyo

越前竹人形 1

越前竹人形は、衣装から胴体、髪に至るまで、人形のすべての部位を竹や竹の皮で作る福井県の工芸品です。昭和20年代、坂井市丸岡町で竹細工を営んでいた師田保隆・三四郎兄弟が、試行錯誤の末に生み出したのが始まりとされ、昭和27年(1952年)頃に形が整ったといわれます。1955年(昭和30年)の富山博覧会への出展を機に、竹人形づくりが本格化しました。1963年(昭和38年)には水上勉の小説『越前竹人形』が発表され、同年に映画化されたことで、その名が全国に広まりました。能や歌舞伎などに題材をとった優美な人形が多く、細く割いた竹を一体に5,000〜7,000本植え込んで表す黒髪が見どころです。国の伝統的工芸品ではなく、福井県の郷土工芸品に指定されています。丸岡町の越前竹人形の里では、職人の作業の見学や竹人形づくりの体験ができます。

発祥

越前竹人形は、戦後に生まれた比較的新しい工芸です。昭和20年代、坂井市丸岡町で竹細工を営んでいた師田保隆・三四郎兄弟が、花籠などの竹細工を作るなかで出る廃材を生かし、人形の製作を始めました。試行錯誤の末、昭和27年(1952年)頃に竹人形が完成したとされます。1955年(昭和30年)の富山博覧会への出展をきっかけに、兄弟は竹人形づくりを本格化させました。

歴史

兄弟の後を受けた師田黎明は越前竹人形協同組合を設立し、展示・販売施設「越前竹人形の里」を開いて芸術性を高めました。1963年に発表された水上勉の小説『越前竹人形』は、竹細工師の青年と遊女・玉枝の物語です。同年に大映で映画化され、竹人形の名を全国に広めました。福井市では尾崎欽一が小説にちなむ太夫人形を手がけるなど、作り手は県内に広がりました。2007年には地域団体商標にも登録されています。

特徴

衣服や胴体、髪など、人形のすべての部位を竹や竹の皮で作るのが最大の特徴です。竹の質感を生かしながら、能や歌舞伎などを題材にした優美な人形に仕立てます。とりわけ見どころなのが髪で、竹を0.2mm以下の細さに割き、一体に5,000〜7,000本を植え込んで日本髪の黒髪を表します。福井県の郷土工芸品として、1994年に福井市と坂井市丸岡町、2018年にあわら市の竹人形が指定されています。

技法

竹の髪の植え込み

竹を0.2mm以下の細さに割き、人形の頭に一本ずつ植え込んで髪を表す技法です。一体に使う竹は5,000〜7,000本にのぼり、日本髪の艶やかな黒髪を竹だけで美しく表現します。

使用される素材

竹竹の皮
主な産地
  • 坂井市丸岡町
  • 福井市
  • あわら市

職人・工房

越前竹人形協同組合

師田保隆・三四郎兄弟の後を受けた師田黎明が設立した組合。展示・販売施設「越前竹人形の里」を開き、越前竹人形の芸術的な価値を高めてきた。

竹人形工房「篝(かがり)」

越前竹人形の里にある工房。竹人形師が人形を作り上げていく工程を見学できるほか、竹とんぼなどの竹細工や、十二支・雪ん子・おやゆび雛などの竹人形づくり体験を行っている。

購入方法

越前竹人形の里
坂井市丸岡町上久米田にある、竹人形や竹工芸品を多数展示・販売する施設。1階の売店では竹人形のほか地元の特産品も扱い、2階では福井の郷土料理を味わえる。営業時間は9時〜16時30分とされる。

体験施設

越前竹人形の里

福井県坂井市丸岡町上久米田63-1

工房「篝」で竹細工や竹人形づくりを体験でき(要予約)、竹とんぼで500円程度から、雪ん子で1,300円程度とされる。竹人形作品を集めた創作竹人形館「黎明」の見学料は大人300円程度。

よくある質問

Q. 越前竹人形は水上勉の小説から生まれたのですか?

A. 竹人形づくりは小説の発表より前の昭和20年代に、丸岡町の師田兄弟が始めたとされます。1963年の小説とその映画化によって全国に名が知られ、福井市では小説にちなむ太夫人形も作られるようになりました。

Q. 越前竹人形は伝統的工芸品ですか?

A. 国の伝統的工芸品ではなく、福井県が指定する郷土工芸品です。1994年に福井市と坂井市丸岡町、2018年にあわら市の竹人形が指定されています。

Q. 越前竹人形の里では何ができますか?

A. 竹人形や竹工芸品の展示・販売のほか、工房「篝」で竹人形師の作業を見学できます。予約をすれば竹とんぼや竹人形づくりも体験でき、2階では福井の郷土料理も味わえます。

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